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解散の大義と衆参同日選挙

安倍自民党から「内閣不信任案の上程は、衆議院解散の大義になり得る」という発言が出てきて、政治情勢はにわかに緊迫してきた。同日選挙は、与党に有利な結果になり勝ちであることは、経験上知られている。政府自民党への支持率は、このところ悪くはない。天皇の退位・即位にまつわる行事も、いろいろ言われながらも、政府自民党への信頼感に寄与しているように見える。この状況での「解散の大義」発言である。「今なら勝てる」という読みがあってのことだろう。

だが「大義」があろうがなかろうが、首相には衆議院を任意に解散する権限があるという法解釈を、強引に進めてきたのが他ならぬ自民党なのだ。憲法の第七条に、「天皇の国事行為」を定めた中に、第3項「衆議院を解散すること」と書いてあるのを根拠として、政府は任意のときに衆議院を解散できるとしたのだ。だから「解散の詔書」には、「憲法第七条により」と書かれるのが例になっている。しかし解散の原則としては、別に「内閣不信任案の可決」または「信任案の否決」という規定もあるのだ。私が大学で法学を習ったときは、「第七条」のみを根拠とする解散は違法であると教えられたものだ。

今回、自民党が「内閣不信任案の上程」を解散の理由にあげたのは、これまでさんざん使ってきた「独断専行の解散」への後ろめたさが、多少はあったのかもしれない。でも、不信任案の上程だけを理由にするのでは弱いと思う。不信任案に賛成までは出来なくても、棄権か欠席をして、議会で可決させてみたらどうか。「本院は、安倍内閣を信任せず」という議決を、ぜひ聞いてみたいものである。

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