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自動運転技術で“悲劇”を減らす 普及を阻むのは「中途半端が許されない」日本社会?


 先月19日に東京都豊島区池袋で、今月8日には滋賀県大津市でそれぞれ幼い子を巻き込む自動車事故が発生するなど、高齢ドライバーへの対策も含め、自動車運転における悲劇を無くすための対策がいま急がれている。自動車事故増加の有力な抑止策と期待される自動運転技術の未来と課題について、19日にAbemaTVで放送された『Abema的ニュースショー』において特集された。

 かねてから「AT限定の運転免許証廃止」を訴えている元長野県知事で作家の田中康夫氏は自動運転技術について「自動運転が嬉しいという人はラクをしたいという人。しかし人間にはすべてのことに義務と権利がある。運転するということは義務を持たなければならない」と主張すると、SF作家のアイザック・アシモフの作品で映画の原作にもなった「アイ・ロボット」を例に挙げて「自動運転は便利だが、ハッキングされることで自動運転が暴走する。あまりに電子制御が凄すぎて、『科学を信じて技術を疑わず』だったのが『科学を用いて技術を超える』人間、つまりAIができても人間の触覚というのは衰えてはいけない。ラクをしたいだけで行くと、コンピューター制御というのは問題もある」と自動運転技術だけに解決策を求めることを危惧した。


 一方、先月にアメリカのシアトルに足を運び、テスラの最新モデルの自動運転技術を体験したというマーケティング・アナリストの原田曜平氏は「縦列駐車などは完全にできる状況で、真っ直ぐの道路や高速道路は大丈夫。また先行車がいれば完全だが、自分の車が先頭になると不安も残る。その他にも車線変更ができないなど、未だ不完全な状態ではある」と説明した。

 さらに原田氏をサポートしたアマゾン社の社員で車の所有者の男性によると「8割ぐらいは信じていい」ということで、30秒間ほどハンドルから手を離すと警告音が鳴るなど、ハンドルから手を放す行為は認められていない。あくまでも「大丈夫なところはあるが、基本は自分で運転をする。さらに自己責任」という“中途半端な状態”にもかかわらず公道での走行を認めているのが、アメリカの現状だという。

 そのうえで原田氏は「中途半端な状態ではあるけど、もし日本でも許されていたら今回の一連の事故はどこかで止まっていた(防げていた)可能性はある。そもそも自動車事故をゼロにすることはできないので、『減らす』ということを目的にするならば、日産なども高速道路だけではなく、公道で走らせるべき」と自動運転技術の未来について言及したが、「日本においては『そんな中途半端な技術をメーカーが出して』と批判の的になる。何を目標にするのかを定めるべきだ」と一歩踏み込んだ提案も忘れなかった。


 現在の技術は「自動運転技術ではなく、運転“支援”技術に過ぎない」と主張したのは大王製紙元会長の井川意高氏。井川氏は「アメリカのSAEという機関が定めた自動運転制御のレベルには0から6までの段階があり、0は現在の運転の姿で、1というのはアクセルやハンドルなど一つだけを支援している状態。2になるとハンドル操作とアクセル、ブレーキ操作など複数の操作を同時に支援している状態となる。つまり現状で自動運転というのはメーカーのマーケティングに過ぎず、消費者にとってはやや不誠実。レベル6になれば本当の自動運転だが、日本でもアメリカでも、現状ではレベル2までしか法律で許されていない。ジュネーブ条約の加盟国はその基準に沿った道路交通法を作らなければならず、その中では『常にドライバー(運転者)が車を管理していなければならない』となっている」など詳細な解説を行った。

 一連の議論を聞いた千原ジュニアは「車やバイクなど乗り物が好きな僕個人の意見としては、自動運転の車に乗るくらいなら、タクシーでええやん」と持論を述べていた。

(C)AbemaTV

【見逃し視聴】
自動運転技術は“悲劇”を無くす救世主か!? その普及を阻むものとは……

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