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官僚を力で押さえ込んできたことの大きなつけが回ってきた

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平成の時代は政治改革の時代だったと言い換えても過言ではないほど、過去30年にわたり日本は政治や統治機構をいじくり回してきた。恐らく先進国においてここ30年で日本ほど政治の仕組みを大きく変えようとした国は他にないのではないだろうか。

奇しくもリクルート事件に端を発する政治改革が本格的に動き出すきっかけとなったのが、与野党が逆転した平成元年(1989年)8月の参院選だった。そしてそれ以来、日本はひたすら政治改革と行政改革を推し進めてきた。

小選挙区制と政党助成金の導入に始まり、省庁再編、内閣人事局による官僚幹部人事の一元化等々、様々な制度改革が実行されたが、概ねそれは各政治家や派閥、族議員などに分散されていた権力を政党、そしてひいては首相官邸に集中させることで、より早い意思決定を可能にするとともに、誰がどこで牛耳っているのかがわからないような曖昧な意思決定過程を排し、責任の所在を明確にすることを意図したものだったと言ってもいいだろう。

また、80年代以降のたび重なる「政治とカネ」や「腐敗官僚」をめぐるスキャンダルへの反省と同時に、長らく世界地図を固定化させてきた米ソの冷戦体制が崩壊し、混沌としてきた世界情勢の中で、より早い意思決定の必要性が叫ばれたことが、一連の改革の背景にあったことは言うまでもない。

そしてそのために日本が選んだ制度は、首相官邸への権限の集中だった。

政治と行政の関係に詳しい東京大学先端科学技術研究センター教授の牧原出氏は、権力の集中により従来の政権では実現が難しかった様々な政策が実行に移されていると、一連の改革に一定の評価を与えつつも、第二次安倍政権発足以降、政権が自らに集中した強い権限を使って各省を力で押さえ込んだことによって、官僚機構に反発やモラール(やる気)の低下などが広がり、結果的に安倍政権が何かをやろうとしても、官僚機構が動いてくれなくなっていると指摘する。

内閣人事局による人事の一元管理や内閣府への権限集中で、首相官邸の優位性が顕著になっていることは事実だが、いくら各省の幹部人事を掌握しても、それだけでは現場は動いてくれない。また、内閣府に出向してチーム安倍のメンバーに選ばれた官僚や首相秘書官らが、出身母体の役所に対して強圧的な態度で命令を下すことへの役所側の反発も強まっている。

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