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特集
十人十色のはたらく論
私たちは、人生の少なくない時間を仕事に費やしています。昔から、おそらくはこれからも。ただ、昔と比べると「仕事」の持つ意味が広がり、人の数だけ「はたらき方」があるのが今の時代ではないでしょうか。私たちは今後どうはたらくか=どう生きるか、今月のBLOGOSでは、そんなことを考える特集をお届けします。

「働き方改革で仕事を減らされるのは納得できない」垣花正アナウンサーが会社を捨てフリーになった理由

  • 2019年05月22日 08:00
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政府が推進する働き方改革。

日本企業に根付いた長時間労働を解消し、生産性の向上やプライベートと仕事の両立を目指している。そんな中、ラジオ局・ニッポン放送の垣花正アナウンサーが退社し、フリーとして新たなスタートを切った。退社の理由は「働き方改革」だという。

かつて同じ番組を担当し、ディレクターとして多くの現場を共にしたBLOGOS編集長がアナウンサーのはたらく論を聞いた。【取材:田野幸伸 撮影:大本 賢児】

−−垣花さんがフリーになるとは思いもしませんでした。ニッポン放送に何年いたんですか?

丸25年です。

−−そもそも、アナウンサーになろうと思ったきっかけは。

厳密には成り行きなんですよね。ニッポン放送に入ったのはもちろんアナウンサー試験を受けたからなんですけど。

早稲田の学生の頃、欽ちゃん劇団に所属していて、萩本欽一さんにお世話になっていたんですが、大学辞めなきゃいけなくなるくらい、欽ちゃん劇団が忙しくなってしまって。せっかく入った大学を「中退は出来ないな」と思って欽ちゃん劇団を辞めたわけですよ。

そうしたら就職活動の時期が来て、欽ちゃん劇団にいたことが一番PRになる仕事はアナウンサーだなって。意外と計算高いでしょ(笑)。

ただ、喋るって仕事は本当にやりたかった。アナウンサーという仕事にものすごく興味があったことは間違いないです。

−−アナウンサーって、なろうと思って簡単になれる職業じゃないですよね。局アナはお給料の保障がされていて、レギュラー番組ももらえる。それを捨て一念発起してフリーになるというのは何が一番の原因だったんですか?

一言で言えば「働き方改革」です。僕は20年近く月〜金の帯番組と土曜日の和田アキ子さんのラジオ番組「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」のアシスタントで週6日働いて日曜日だけ休む。あるいは日曜日も何かの仕事が入るから、月に休めても3〜4日という暮らしを20年ずっとやってきて、それで大満足だったわけです。なぜなら喋る仕事が楽しいから。何をやっても続かなかった自分が唯一続けられていることって、喋ることだけなんですよ。

会社に対する不満みたいな言い方になると語弊があるけれど、ずっとその働き方でOKだったのに、突然世の中が「働き方改革」の旗を振り始めた瞬間に、「金曜日は休んでください、別の人が喋ります」と宣告された。

ラジオって1人のパーソナリティが月曜日から金曜日までやるっていうことがすごく大切なことなんです。それが聞いている人の”日常”だから。

残業の量でいうと他の社員より働いてない方だったと思うんですよ。アナウンサーは帯番組を持つとその他の番組はあまり持たされなかったりするから、勤務時間自体は他の人に比べると全然大したことない。それで十分満足だったし。

その気持ちはどこから来るのかと考えたら、自分はやっぱり喋りたいんだなと。毎日喋りたいんだということをしみじみ感じて、じゃあ会社を辞めて色々な仕事をしようと。ラジオ以外にも喋る仕事はいっぱいありますよね。テレビもあるし、インターネットもあるし、イベントの司会もあるし。仕事をいっぱいやりたいってものすごく思ったんです。

−−普通の人が聞いたら「週6日も働かされてるんですか!?」ってなると思うんですけど、「俺はそれが普通なのに急にどうした!?」と。

よく冗談で言っていたのは、月〜金が自分の番組でアッコさんは土曜日だから、「アッコさんは(別腹ならぬ)別番だから」って。月〜金がメインディッシュで土曜日がデザート。この6日間がちょうどいいローテーションなんだっていうことを言っていたんです。それぐらい喋るって楽しいし、好きなことを仕事に出来たっていう感謝と喜びがあったんですね。だから会社からすると「えっ!?」って思ったでしょうね。「休みをあげるって言ったらキレられるの?」って。

杓子定規に「休みなさい」という働き方改革

−−「休ませろ」「残業減らせ」っていうのが働き方改革の一つじゃないですか。垣花さんのようにバリバリ働きたい人間もいることが加味されていないと。

もちろん、休みが取れなくて苦しんでいる人がいるのはわかります。休みたいのに休めないのはおかしい。ただ、幸いなことにめちゃめちゃ楽しいと思える仕事に出会っている人もいる。そういう人にとっては杓子定規に「休みなさい」って言われるのが本当に幸せなのか。僕に仕事はあります。働けば給料が出ます。なのに休みなさい。意味分かりませんっていう人もいると思うんだよね。

−−そこでフリーランスを選ぶ人もいる。勤め人ではなくて、個人事業主としてやっていけば、労働基準法の問題はクリアになりますからね。まさにこの前、テレビの人と話していたんですが、30代で脂の乗ったディレクターが、「俺はもっと働きたい。表現したいものがある」と、続々フリーになっていくそうで。

世の中の流れって何回かサイクルで変わっていくじゃないですか。10年後ぐらいに「働き方改革って何だったんだろう」って言い出して、流出した人材ってもったいなかったねっていう時が来るかもしれない。今の働き方改革がずーっと続くのかというと違うような気もしていて。ある種のブームみたいに感じて、「これでいいのかな」って思うんですよね。

1日6分半しか働いていなかった男に何が

−−でも2001年から一緒にレギュラー番組をやらせてもらってましたが、垣花さんが1日3時間くらいしか働かないのを横で見ていたんですけど。

「テリーとうえちゃんのってけラジオ」のラーメン中継ね(笑)3時間も働いていない日もあったよ。中継時間でいえば6分半だよね。午後1時台の中継が1分半、午後3時台が5分で1日の仕事が6分半(笑)。

午後1時台の「街角インフォメーション」の一コマ(2002年:著者撮影)
−−中継現場に直入りしてラーメン食べて颯爽と帰っていく。

颯爽じゃないよ(笑)アイツなんなんだって思ってたでしょ(笑)

−−そんな垣花さんが「俺の1曜日を減らすとは何事だ。もっと働きたい」って会社を辞めた。この10年で何があったんですか(笑)

そんな働き方でも、5分のラーメン中継を納得できない理由で外されていたとしたら、いっちょ前にキレてたと思う。自分がやっているコーナーは愛情があって、自分なりに工夫をしていたつもりだから。

ラーメン中継の日は、それ以外の仕事がなかったから会社に行かなった。社会人って仕事が無くてもオフィスにいなさいって言うじゃない。でも当時ニッポン放送は僕のことを諦めていて(笑)

「いなくていいよ」とは一言も言われていないんだけど、「アイツまたいないのかしょうがねえな」って空気だったんだよね。そこに甘えていたっていう(笑)さっきいっちょ前に会社に対して怒っておいて恥ずかしいんだけど、甘えていながらも自分の役割は果たすぞっていうのは一応あって。

−−仕事をキッチリやって「面白い」という評価があったからある意味許されていたわけですね。今では「垣花正 あなたとハッピー!」という朝の帯番組が10年以上続いていて、局の顔的な役割もあると思うのですが、「俺がやらなきゃ」という責任感が湧いてきたりしたのですか?

責任感かあ…。なんかね、会社のためにっていう責任感はあんまり無いかもしれないですね。そう考えるとすごく自己中な人間だね(笑)自分が活躍する場は自分で守るみたいな。ゴリラが自分のエサだけ抱えて奪いに来たやつにウンコ投げるみたいな感じがちょっとある。「なんとかここは守るぞ。なぜなら自分はここで輝くから。ここが自分を出せる場所なんだ」っていう。

−−垣花さんにとっては、6分半の中継コーナーも月〜金の帯番組も同じだと?

そうそう。同じなんです。だから「垣花より他のレポーターの方が面白いから辞めてくれ」って言われたら悔しいけどその場所をどくんですよ。だけど「制度だ」って言われたら「イヤイヤイヤ…」って。

僕にとって番組は大げさに言うと生きがいなんです。僕が輝ける場に僕がいることが生きがいなので、それは取らないでくださいってことなんですよね。

働きたいように働ける仕組みが出来てない

−−マスコミの働き方改革自体の流れについてはどのようにご覧になっていますか?

一般論で言うと体を壊してしまったり、メンタルを病んでしまったりとか、電通で不幸な事件もあったけれど、ああいったことになるまで働くというのは絶対あってはいけないし、もしそれがイヤだったら直訴して部署を変えたり転職を考えたりとかは、自分を守るためにやるべきことだと思うんです。

自分の働く場所を守ることも、自分の体を守ることも、どっちも同じなんだけれど、それを交渉する場がないのがそもそもの問題なんじゃないのっていう話ですよね。

働きたいという人のことを「制度だから」といって働かせないのも、もう働けないと言っている人に対して「働け」と言っていることも似てないかという感じがします。ケース・バイ・ケースで会社が一人ひとりに対応できるかっていうと、難しいのも分かるんですよ。分かるけど、でも何かあまりにも杓子定規だなっていう感じがするんですよね。

上積みの退職金を蹴ってでも40代のうちにフリーに

−−25年勤めた会社を辞める決断はどのようにされたんですか?悩まなかったんですか?

悩まなかったなあ…。

−−奥さんもいらっしゃいますよね?

うちのかみさんは「辞めてもいいんじゃない?」って言ってましたよ。「あと3年会社にいたら退職金の上積みがあるんだけど…」って言ったら「そんなの関係ないでしょ!」って(笑)

うちのかみさんは僕のことを客観的に見ていて、すごくドライな言い方をすると「お前は年齢を重ねてよくなるタイプのアナウンサーじゃないでしょ?」って。「年齢を3歳重ねた50歳になってアナタの商品価値が上がりますか?あなたはちゃらんぽらんでいい加減でダメ人間なんでしょ?だったらより若いうちに辞めなさいよ」って。思わず「そうか!」って言っちゃいましたね。

和田アキ子さんからかけられた「ありがとう」に感激

Getty Images
−−20年間番組アシスタントを務めている和田アキ子さんの事務所、ホリプロに入ったわけですが、アッコさんへの報告はどのタイミングで?

アッコさんには最後の方でした。辞めることが固まって言葉の選び方まで考えて。誰に発表するよりもアッコさんへの発表が一番ピリピリしましたね(笑)

生放送の前にアッコさんは前室で脳トレをやるのが習慣なんですが、脳トレの横で報告のタイミングを現場マネージャーさんがチラチラ見計らってたら、アッコさんは勘がいいから「なんやお前、今日なんかあるんか?」って言われて。

「じゃあ垣花さん!」ってそこで呼ばれて変な空気の中、前室に入っていって、「実は思うところがあって会社を辞めます」と。「お願いをしたらホリプロで預かってくれることになったのでお世話になります」って言ったら、すっごい驚いて、かつ喜んでくれました。「ありがとう!」って言ってくれて。

「なんでホリプロやねん」とか「めんどくさい」とか言われると思ったんですけど、「ホリプロに来てくれてありがとう」って。「これからは同じ釜の飯やな…イジメたるわ」ってちゃんとオチまでつけてくれて。「耐えます!」って言いました(笑)

−−その言葉をもらってどうでした?

嬉しかったですよね。アッコさんは基本優しいんですよ。優しいんですけど、飲みに行くと前半は機嫌が良くて「ホリプロを選んでくれてありがとう」って言ってくれるんですが、後半は「お前アカンと思うわ」って(笑)

厳しい先輩としてのダメ出しもあるんだけど、それもまた新鮮な体験という。ニッポン放送もファミリー的なところがあるけど、ホリプロも一体感のあるチーム感がすごくて。転職してよかったなと思ってます。

−−ホリプロには自分で売り込みにいったんですか?

アッコさんの現場に来るチーフマネージャーさんに立ち話をしたんですよ。「僕、フリーになったらホリプロにお世話になりたいなんて言っても興味ないっすよね?」って。そうしたらそのチーフマネージャーさんから「そんなことないですよ」って返ってきて。

あとで聞いたらただのノリだったらしいんですけど、それを真に受けて家に帰って「そういう風に言ってくれたんだけど、どこまで本気だと思う?」ってかみさんと作戦会議をして。とりあえず1回メシを食いながら真意を確認しようと。そこからですね。だからホリプロから声をかけられているのではなく、僕から口説きに行って、今話した転職理由をまさに語ったんです。

チーフマネージャーさんは僕の本気を伝えるために「彼はあと3年ニッポン放送にいたら退職金が上積みされるんですけど、それを蹴ってホリプロに来たんですよ」ってアッコさんに言ったら「なんてもったいないことしたんや。だったら私に半額くれ」ってよく分からないことを言われました(笑)。

−−移籍はスムーズにいったんですね。

ニッポン放送も比較的「じゃあ頑張れよ」ってことで送り出してくれました。これだけダメ社員の僕を雇い続けてくれた会社だから、ある意味そこは優しかったですよね。

−−ホリプロの堀社長と面識はあったんですか?

堀社長がいた頃はまだ社員じゃなかったですね。でも社長に「キミは僕が元々どこの会社にいたか知ってる?」って(笑)※編集部注 堀社長は元ニッポン放送の社員

「最近ニッポン放送といえば、特番や新番組の候補でキミの名前が出てくる。今キミが「ニッポン放送を辞める」なんて言い出したら、俺はなんて言われるか…」って。自慢話ではもちろんないし、フリーになって通用するという褒め言葉ではないこともわかってるんだけど、そんなことを言われました。

フリーランスは新しい引き出しづくりの1つ

−−フリーになってどんなことをやりたいですか。

ラジオリスナー向けに言うわけじゃないけど、本当に1つあるのは、ラジオのリスナーって失敗したことも面白がってくれる人たちなので、フリーになってうまくいかなかったことをラジオに持ち帰ればネタになると思って。

−−今までのラジオ局だけにいた垣花さんじゃなくて、色々なところに冒険に出て、それを面白い失敗談として新しい引き出しに詰めて番組に帰ってくると。

そうそう。新しい引き出しづくりという側面もある。この前もTOKYO MXの「5時に夢中!」に出るっていうだけで、リスナーにものすごいいじられるわけ。「スベるところしか見えない」とか「こんな格好で出ろ」とかさ。本当に色々なことを言われるんだけど、それは本当にいいことだと思ってて。

ラジオの中だけで数字をあげていくってすごく厳しいところまで来ているわけでしょ。だったらやっぱり、色々なメディアに名前を出して、それがラジオの数字に繋がるならっていうのがすごくあって。それは自分の土台がラジオであるというのをすごく大事に思っていることでもあるんですよね。

大御所がラジオにノーギャラで出演する日がくる

−−ラジオの聴取率は年々厳しくなっていますが、ラジオ自体を知ってもらうにはどうしたらいいと思いますか?

ラジオ界の代表みたいな言い方をしてるけど、ラジオはタレント側に「こんな美味しいメディアなんだ」って気付かれる日がもうすぐ来ると思っていて。

極端な話、「ノーギャラでいいんでラジオ番組を持たせてください」っていうタレントさんが現れると思っているんですよ。ラジオのお客さんってものすごい温かいんで、ラジオっていうメディアの良さに気が付くと、それこそ思いもよらない大物がノーギャラで「朝のワイドをやりたいです」とかって言い出しかねないんです。本当は気付かれたくないんですよ(笑)

だけど、それぐらいラジオって温かくていいメディアなんです。ラジオの未来の話になるとみんな暗い言い方をするけど、本当にラジオの良さに気が付いた人が「ラジオはノーギャラでええで」って時代になりかねない。明石家さんまさんみたいな人がね。

さんまさんもMBSをずーっとやってるでしょ。あのパターンですよ。それをみんなが気付いて、大御所がラジオの土地を買い占めちゃう可能性もある。「ギャラ関係ない」って言われたらラジオ局としても嬉しいじゃないですか。

−−オードリーさんもラジオが基地だっておっしゃってますよね。ナインティナインの岡村さんもずっと続けています。

そう。だからそういう人たちがドーンと増えると、むしろ5〜10年後、ラジオがめちゃくちゃ活況になってる可能性もあると思っているんですよ。

−−木村拓哉さんも、中居正広さんも、福山雅治さんもラジオを続けています。ラジオで喋るってそんなに魅力があることなんですか?

魅力あるねえ。みんなにやってもらいたいぐらい。一度やったらやめられませんよ。ラジオは好きな人が聞いているっていうのが大前提なので、基本的には加点法なんですよね。失敗したエピソードですらプラスになっていくわけです。ラジオで喋っていることがスベっていても「頑張って面白いこと言おうとしてんじゃん」ってプラスに考えてくれる人が聞いてるんですよね。こういうメディアってラジオ以外ではあまり見当たらない。

加点法のメディアっていうのは喋る側からすると、どれだけリラックスできるか。だって好きな人しか聞いてないんだもん。嫌いな人なんて面倒くさいから絶対ラジオをつけない。逆にいうと気を付けなきゃいけないのは、「村社会」になってしまって、聞いている人のパイがどんどん狭くなって小さなメディアになってしまわないようにすること。

ラジオが好きな人って聞いているうちに加点法になっていって、いい人になっていくんですよ。だからラジオのことがインターネットで記事になると、聞いている人と聞いていない人の書き込みが真っ二つだもんね。今回のTBSラジオ「たまむすび」の件だって、大吉先生(博多大吉)と赤江(珠緒)さんが噂になりました。そうするとラジオリスナーはめちゃめちゃフォローする。聞いていないやつは叩く。ネット記事を読んでいても面白いよね。

ラジオの課題はハード面にある

−−ちょっと専門的な話になりますが、AMの電波を止める方向性を聞いた時にどう思われましたか?

僕が聞いたのは何年か前からの既定路線だと。FM補完放送の名目でFMの電波をもらったのもAM停波への流れで、今をときめく携帯電話会社がAM電波の周波数帯を取りにきているんだと。これが本当だとしたら流れは止められないと思うんですよね。

−−電波よりradikoで聞く人の方が多くなる時代がくるのかもしれません。

立ち食いそば屋に行ってニッポン放送が流れていると、巨大なラジカセで聞いてたりする。下手すると1980年代から同じラジカセでラジオを聞いてるわけ。それで聞いてるお客さんはいいんだけど、若者はラジカセもなければトランジスタラジオもない。そうするとそういう子たちが最初に触れるのはスマホしかない、radikoしかないんですよね。そういう意味でラジオはハード面を何とかしていかなきゃダメだろうと。

かといって「ラジオってradikoだよね」でいいのかっていうと、それは違うような気がする。だからといってもう1回若い子に小さな携帯ラジオを買わせるだけのパワーはない。家に帰ってテレビをつける。パソコンのスイッチを入れる。これと同じところにラジオがあるのかというと、それは分からないなあ。

−−最後にフリーになった垣花正はどこへいくのか聞かせてください。

すごく偉そうな記事になっている可能性もあるので言いますけど、ラジオリスナーのみなさんはご存知ですが、僕はダメ人間なんです(笑)本当に驚かれるような失敗エピソードが昭和の芸人かっていうぐらいたくさんあって。それをいっぱい話したいので喋る場をたくさん設けて「こんなダメな人間もサラリーマンを25年やったんだ」「この人もなんとかやってんだ」ってことを伝えたいですね。

−−借金のMAX額っておいくらでしたっけ?

800万円ぐらいかなあ。

−−それは何で作ったんでしたっけ?

ギャンブルで作って。800万円まで早かったねー。

−−会社の同期にずっと借金してましたよね。

同期がすごかったのよ。だってその800万円を丸々立て替えてくれたからね(笑) 本当に何回か借金で首が回らなくなって「死ななきゃいけないのかな」って思ったこともあったけど、伊集院静さんのエッセイに「お金で死ぬことだけは考えるな」って書いてあるわけ。いいこと言うなあって。そんなことで励まされているサラリーマンはそうそういないよね(笑)

プロフィール

垣花正(かきはな ただし)
1972年沖縄県宮古島市生まれ。早稲田大学社会科学部卒。1994年ニッポン放送に入社。「オールナイトニッポン」、「ゲルゲットショッキングセンター」、「テリーとうえちゃんのってけラジオ」などを経て、2001年から「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」アシスタントに。メインパーソナリティーを務める「垣花正 あなたとハッピー!」は2007年から続く人気長寿番組。 2019年3月末をもってニッポン放送を退社、4月1日より大手芸能事務所ホリプロに所属しフリーアナウンサーとなる。
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