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2018年に『ストV』で世界一になったガチくんは、いま何を考える?

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――今年はまだ少ししか大会は行われていませんが、実力者がプール落ちするなど、選手の実力も拮抗してきた印象があります。

ガチくん:実際に今年のツアーを参加してみて、本気で取り組んでいる人が増えたというか、記念参加やエンジョイ勢が減った印象がありますね。まだ、ツアーも初期段階なので、ポイントによるトーナメントの振り分けが行われていないという理由もあるのですが、プールで強豪がぶつかることもあります。前はプールに手練れが1人くらいのことが多かったのですが、複数いることもあって。それだけ強い人が増えたのかも知れません。この前の大会では同じプールにPunkがいましたから。

中堅として後輩を育てながら“先輩超え”を目指す

――昨今はeスポーツ自体も盛り上がってきていますが、そういった状況の変化はどう捉えていますか。また、世界チャンピオンになったことで、そういった状況に対する立場の変化などは感じますでしょうか。

ガチくん:メディアの扱い方が変わったように思えます。テレビ番組で取り上げられるようになりましたし、大会の数そのものも増えていると思います。周りの見る目というか、評価が変わってきたんじゃないでしょうか。そもそも議題にも上がらなかったですからね。「eスポーツはスポーツか」みたいな論争も起こっていますけど、それの善し悪しではなく、そもそも以前はその議論さえ起きなかったわけです。

立場に関しては、カプコンカップで優勝したものの、まだまだ強い方はたくさんいますし、業界を牽引できるほどではないと思っています。ときどさんとかウメさん(ウメハラ選手)に頼ってしまうところが多いですね。実力の面でもそうですし、知識もまだまだ足りません。今は、上にいる人たち、先輩方を超えていくことを目指していきます。

今年も、もうカプコンプロツアーがスタートしましたが、チャレンジャーの気持ちで参加しています。気持ち的には上京したときと変わらないですね。ただ、若手というほどの年齢でもなく、ちょうど中堅と呼ばれる世代なので、後進のことも考えています。

ジョンやもけ、カワノなど、若手にも注目していますし、僕にいろいろ聞いてくる人には、誠意を持って対応していますし、彼らにうまく伝えていけたらいいと思っています。対戦のこととか、大会のこととか、自分が伝えられることは伝えていますね。まあ、僕なりの回答ってことになってしまいますけど。

――スポンサーがついてからは、今まで以上にプロ意識が働いていると伺っていますが、ファンサービスなどを強化しているのでしょうか。

ガチくん:僕はプロ野球が大好きなんです。試合も観ますし、ニュースもチェックしています。各選手のSNSも見ていたりするんですが、ファンの目線でいうと、プロ野球選手のプライベートが垣間見えるオフショットがうれしいんですよ。試合時の真剣な顔だけでなく、勝負事と離れたときの表情を見るのが好きなんです。

なので、僕のファンもオフショットを期待していたりするのかなって思っていて、Instagramではオフショットの写真を投稿するようにしています。嫁に手伝ってもらって、「こっちから撮って」とか。

あとは、大会の会場など現場で声をかけられたら、できるだけ対応するようにしています。応援してくださっているのがわかると、やはり嬉しいですね。ただ、ファンの対応が完璧にできているかというと、まだまだだと思っています。


――スポンサーのレッドブルとはどのようなやりとりがあるのでしょうか。

ガチくん:レッドブルってすごくアットホームで、いろんなことを相談できたり、それを一緒に解決していこうって言ってくれたりするんですよね。僕の役割は大会で勝つことなんですが、いつもそこまで気負わなくてもいいよって言ってくれています。選手が活動しやすい環境を作ってくれていて、とても感謝しているので、少しでも役に立てればと思いますね。

ちょっと前に結婚式を行ったんですが、そのときはシャンパンタワーならぬ、レッドブルタワーを作ってみました。少しでもレッドブルの認知に繋がればと。

あと、やはり好きなゲームで生活させてもらっているので、ゲームの認知度や地位の向上にも協力していきたいです。未だに「ゲーム=悪」のイメージが残っていることもあるんですが、実際はそうではないことを理解してもらいたいですね。公共の場とかに出る機会があれば、積極的に多くの人に伝えていけたらなと思います。

格闘ゲームってゲームのなかではわかりやすいと思います。体力がなくなったら負けとか、どっちが攻撃してどっちがダメージ受けているのかとか、すぐにわかります。決着も早いですしね。

ただ、ゲームのシステムが単純なだけに、勝敗だけでなく、背景というか選手同士の気持ちというか、そういうところまで伝えていきたいと思っています。大会でプロ選手同士の戦いだと、すごい緊張感のなかプレイしているわけですよね。普段は絶対ミスらないようなコンボも、大会の決勝ではミスってしまうことがあるわけです。その試合にかかるプレッシャーは尋常じゃないんですよ。そういうところまで伝えられれば、観ているほうも楽しくなるし、深さを感じてもらえるんじゃないでしょうか。

――なるほど、では最後に今年の目標や抱負についてお聞かせください。

ガチくん:目標としては「昨年以上の成績を」と言いたいのですが、さすがにできすぎだった2018年以上の成績を残すのは厳しいとは思います。ただ、「昨年の優勝はたまたまだった」と言われないように、安定した成績を残していきたいですね。

また、カプコンプロツアーの海外大会は昨年と同じくらい行きたいと思っていますが、今年はインタビューやイベント出演といったツアー以外の仕事も増えそうなので、それらを優先しながらも、可能な限りツアーに参戦したいと考えています。そういう意味では、今年の目標は「露出を多くし、1人でも多くの人に知ってもらう」でしょうか。“プロとして存在感”を出していきたいですね。

――ありがとうございました!

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