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繰り返される韓国の「反日宣伝」に日本はどう対応すべき? - 桒原響子 (未来工学研究所研究員・京都大学レジリエンス実践ユニット特任助教)

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「反韓人種差別、日本で上昇する、映像作家が語る」

2019年4月17日、米国の一部メディアが報じた。記事は、米国ワシントンD.C.等に拠点を置くUPI(United Press International)のもので、日本国内の“Zainichi(在日)”に対する“Racism”、つまり在日韓国人に対する日本人の人種差別ぶりについて在日韓国人視点で報じていた。

近年、ヘイトスピーチが国内外の社会的関心事となっている。ヘイトスピーチとは、特定の民族や国籍の人々等を地域社会から排除しようとする差別的言動を指す。とりわけ日本で行われているヘイトスピーチは、在日韓国人を対象にするケースが多いといわれている。こうした日本での動きについて一部メディアが報じるなど、米国で注目されているのだ。

ヘイトスピーチの裏には、日本で広がりを見せる「反韓」や「嫌韓」という感情が根付いている。これまで日韓の政治・外交関係は冷え込んでいても、軍事関係は良好だといわれていたものの、昨年末の自衛隊哨戒機への韓国艦船レーダー照射問題もあり、現在では日韓関係は政・軍・民すべての分野で悪化してしまっており、ヘイトスピーチのみならず、ネットや書店に並ぶ書籍等において、「反韓」や「嫌韓」の論調は増加する一途である。

繰り返される韓国による「反日宣伝」。日本で広がる「反韓」や「嫌韓」ムード。こうした状況下、日韓は各々国際社会の目にどう映っているのだろうか。そして、日本は韓国にどう対応していくべきなのだろうか。

国際社会は日本のヘイトスピーチを懸念

はじめに紹介した、米国メディアUPIの記事は、元慰安婦で在日韓国人2世の朴壽南氏が映画監督を務めたドキュメンタリー映画“Silence(沈黙)” が米国で上映されたことがきっかけで記事になったと見られる。今年4月16日、米国ニューヨークに所在するボロウ・オブ・マンハッタン・コミュニティ・カレッジにて、同作品が上映された。記事によると、上映会に出席した朴氏の息子が、「日本政府は慰安婦動員の責任を否定し、この問題から立ち去ろうとしている」と語った。

同記事には、ドキュメンタリー映画の公開直後、それに反発する形で生起したと見られる日本国内のヘイトスピーチの様子を撮影した写真が掲載されている。写真には、参加者が日本国旗や旭日旗を掲げ叫んでいる様子が映し出されている。米国の読者には、日本では外国人に対して威圧的なナショナリズムが高揚しているかのような印象を与えかねない。

日本国内のヘイトスピーチは、法務省によれば、東京都新宿区大久保通り、埼玉県川崎市川崎区、大阪府大阪市生野区等で行われることが多いとされる。そのヘイトスピーチの対象の大半が、地域に住む在日韓国・朝鮮人だ。

国際社会では、こうした日本におけるヘイトスピーチに懸念が示されており、国連人種差別撤廃委員会や自由権規約委員会から日本に対して注意勧告がなさるまでになった。これを受け、日本では2016年にヘイトスピーチ規制法が施行された。法務省によると、「祖国へ帰れ」とか「出ていけ」、さらには「ゴキブリ」といったような言葉がヘイトスピーチ規制法に定める規制に該当するとしているが、それでもヘイトスピーチの排除という、問題の根本的解決には至っていないのが現状だ。

ヘイトスピーチや、それに準ずる発言や行為は、集団によるデモ等の運動に限らず、ネット上でも目立ってきている。本年3月には、日本年金機構所長がツイッターで韓国人に対する人種差別的なツイートをしたことが問題となっている。 

また、メディアが日本国内にある韓国文化やK-POP等の流行ぶりを特集して番組等で取り上げる度、SNSは大炎上する、という事態が生起するようになっている。最近では、NHKの番組「あさイチ」の2018年4月3日の放送回で、中高生の間で韓国カルチャーが流行している実態が取り上げられ、特集された。しかし放送後、SNS上で、番組で取り上げられた内容が「うそ」や「でっちあげ」であるといった論調で大炎上してしまった。

もちろん日本国民全員が当てはまるというわけではない。しかし、先に述べたような実態を見てみると、情報通信技術の発展の影響もあるのかもしれないが、日本はまるで「反韓ムード」一色であるかの印象さえ受ける。

しかし、日本における反韓は今に始まった事ではない。たとえば1973年の金大中事件の際の韓国叩きだ。この時の反韓は政治レベルだったという分析もあるが、近年は必ずしもそのようには見受けられない。もちろん、慰安婦問題を始め、徴用工問題、竹島をめぐる問題、さらにはレーダー照射問題等、日韓間の問題には政治的問題が多いが、現在の「反韓」は政治レベルにとどまらず、一般大衆にまで深く根付いているともいわれる。

2000年代初頭には韓流ブーム等もあったが、その後も両国間の政治的問題が生起する度、日韓の文化交流にも影響が出て、その結果、民間交流のレベルでまで関係が悪化してしまうというパターンを繰り返したという印象も受ける。

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