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【衆院本会議】「防衛費だけ青天井というのは許されない」防衛大綱について渡辺周議員


 衆院本会議で16日、2019年度以降に係る防衛計画の大綱(防衛大綱)と中期防衛力整備計画(中期防、19~23年度)に関する防衛大臣の報告に対して質疑が行われ、国民民主党から渡辺周議員が質問に立った。

 渡辺議員はまず、自身が5月2日から4日まで拉致議連の一員として「家族会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)」や「救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)」のメンバーらとワシントンを訪問していた時期に、安倍総理が金正恩委員長と条件を付けずに会う用意があることを示唆し、これまでの政府の日朝交渉についての方針を大きく転換したことについて取り上げた。渡辺議員は、わが国がこれまで北への圧力を背景に対話を引き出す姿勢を貫いてきたと指摘した上で、「対話のための対話では意味がない」と政府の方針転換を厳しく批判。「大いなる疑問と違和感を抱く」としつつ、総理の真意を質した。

 防衛大綱と中期防については「国民民主党も国民の生命財産または国の領土・領海・領空を守りぬき、平和で安定したアジア太平洋周辺を維持するため日米同盟を基軸としながらも、わが国の厳しい財政状況に鑑みた効率的な防衛力の整備を求めている」と述べた。その上で「第2次安倍政権発足から防衛費が歯止めなく増加を続けており、本年度予算は過去最高額の5兆2926億円となっている。国家の厳しい財政状況の下、財政規律を無視して防衛費だけが青天井という例外扱いは許されない」と政府の防衛予算を財政規律の観点から批判。

 この他、米国とイランの関係が急激に悪化しつつあることに鑑み、ホルムズ海峡封鎖の可能性についての政府の見解と、万一封鎖された場合に、安保法制上の「存立危機事態」として、機雷除去などの自衛隊出動はありうるのか、政府の見解を質した。

 また現行の日米地位協定は1960年の締結以来一度も改定されず、イタリア・ドイツ当局が当然行使できている権限を日本が行使できないのは、日本の主権に関わる問題だとの認識から、国民民主党が昨年末、地位協定改定案を取りまとめたことを取り上げ、日米地位協定についての総理の認識を質した。

 渡辺議員の質問要旨は以下の通り:

1.拉致問題

 北朝鮮によるミサイル発射直後の5月6日、安倍総理は唐突に「前提条件をつけずに」金正恩委員長と会う用意がある、という趣旨の発言をし、これまでの政府の方針を大幅に転換した。この発言について、(1)先んじて行われた米朝首脳会談からなんらかのシグナルを受け取った結果の戦術・戦略転換なのか (2)「向き合う」とは、何を意味するのか (3)「前提条件を付けない」ということは拉致を議題にしなくとも会うという事なのか。弾道ミサイルを発射した状況下でも、安倍総理は無条件で会談する姿勢は変わらないのか

2.北方領土交渉

 (1)北方領土の日の式典、予算委員会等でのやりとりでわが国が当然のように主張してきた「わが国の固有の領土」「不法占拠」という主張は使われなくなり、外交青書にも記載されなくなった。このようなかん口令のような気遣いは功を奏すのか。「北方領土」は第2次世界大戦の結果の「戦利品」だというロシア側の主張をまずは認めることから交渉は始まるというラブロフ外相に同意するのか(2)来月のG20で、総理はプーチン大統領と会談する予定だがどのような態度で臨むつもりなのか。「日ソ共同宣言に立ち返る」ということは、2島先行返還を求めるという方針で臨むという意味か。

3.次第に緊張が高まりつつある米イラン関係

 (1)ホルムズ海峡封鎖の可能性について総理の所見 (2)万一封鎖された場合「存立危機事態」として、機雷除去などを目的とした自衛隊出動はありうるのか。

4.防衛大綱・中期防について

 (1)財政規律  トランプ大統領にさらなる武器購入や、米軍駐留経費負担増を要求されても、安倍総理はこの中期防で示された計画を堅持するつもりなのか(2)FMS(対外有償軍事援助)購入 今回の中期防で調達するF35Aは耐用年数がどれぐらいの見込みで、ライフサイクルコストはいくらぐらいと見積もられているのか(3)F35の105機購入  なぜ昨年12月の時点に105機の購入を閣議決定する必要があったのか(4)イージスアショア  あえて抗たん性の低いイージスアショアを整備する必要がある理由 。敵意を持った国がイージスアショアを最初または同時に狙う可能性が高いと思われるが、総理の所見は。

5.サイバー防衛

 (1)武力攻撃にあたるサイバー攻撃とはどういったものか (2)他国に対するサイバー攻撃が日本の存立危機事態上の「他国に対する武力攻撃」に該当するケースとはどのようなケースか。

6.日米地位協定

 現行の日米地位協定は1960年の締結以来、一度も改定されないまま。イタリア、ドイツ当局が当然行使できている権限を日本が行使できないのは、日本の主権に関わる問題だとの認識から、国民民主党は昨年末、地位協定改定案を取りまとめた。安倍総理には、トランプ大統領に地位協定の改定を提起するつもりはあるのか。

PDF「衆院本会議・防衛大綱 中期防報告 渡辺周議員質問(予定稿)」衆院本会議防衛大綱中期防報告に対する渡辺周議員質問(予定稿)

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