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マツダが直列6気筒エンジンの導入を決定! 電動化時代に独自路線の勝算

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マツダは5月9日の記者会見で、2019年3月期の決算と今後6年間を対象期間とする「中期経営方針」を発表した。その中で同社は、ブランド価値の向上に向け、新たに直列6気筒のエンジンを開発すると宣言。高価格商品の充実、ひいてはマツダのプレミアムブランド化につながりそうな施策だが、クルマの電動化が進む世界において、高性能エンジンの導入に踏み切る同社の決断は吉とでるか、凶とでるか。

中期経営方針を打ち出したマツダの丸本明社長

電動化への対応が不可欠な自動車業界

マツダは2020年に創立100周年を迎える。中期経営方針では「次なる100年」に向け、「人と共に創るマツダの独自性」を追求すると打ち出した。そのために、まずは何をするのか。同社では2025年までに「新世代商品群の完遂」を目指すという。

マツダの「第6世代商品群」は2012年のSUV「CX-5」から始まった。今年発売の「マツダ3」(画像)から、同社の商品群は新世代(第7世代)に突入する

近年、プレミアム性を高めつつある商品群はマツダの強みとなっているが、そのブランド価値をさらに高めようというのが同社の考えのようだ。具体的には、これまで弱みとなっていたパワートレインの電動化を推進することと、エンジンに新しく直列6気筒を加えることが、その施策である。

マツダはかつて、V型6気筒エンジンを採用したことがあるものの、上級車種にはロータリーエンジンを搭載してきた歴史があるので、直列6気筒エンジンの投入は今回が初めてとなるはずだ。一方で、世界的に厳しくなる環境規制をクリアするためには、パワートレインの電動化を並行して進めることが不可欠となる。

マツダの上級車種といえば、同社の代名詞でもあるロータリーエンジン(画像)を積むクルマが多かった。直列6気筒エンジンを積むクルマを市場投入するのは、今回が初めてとなるはずだ

米国や中国は今後、メーカーに電気自動車(EV)の導入を促す政策をさらに強化する。欧州もCO2削減に向けた規制を厳格化していく方針で、2021年には走行距離1キロあたりのCO2排出量を95グラム以内、2030年には同60グラム以内とするよう、自動車メーカーに求めていく考えを打ち出している。走行距離1キロあたりのCO2排出量が60グラムとは、燃費に換算すると、1リッターあたりの走行距離が約39キロということになる。

欧州のCO2排出規制は企業平均値で計算するため、車両1台ごとにこの燃費を達成する必要があるわけではない。ただ、プレミアム性を売りとしていたり、車両重量が重いSUVを主力商品としていたりする自動車メーカーは、規制をクリアするため、EVを積極的に導入する必要があるだろう。

SUVのラインアップを拡充しているプレミアムブランドのジャガーは先頃、SUVのEV「I-PACE」を発売した

つまり、11年後の欧州において自動車メーカーは、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)による電動化だけでは規制をクリアできないという事態に陥る。メーカーに一定数のEVを導入するよう求める米国と中国も、当初はPHEVをその台数に含める方針だが、年を追うごとに、その割合を変えていく方針だ。すなわち、PHEVの割合を減らし、EVの割合を増やす方向に進むということである。

新たに直列6気筒のエンジンを投入すると打ち出したマツダも、世界でクルマを販売していく以上、パワートレインの電動化は避けられない。おそらく同社は、トヨタ自動車との協業を強化することで、電動化への対応を進めていくつもりなのだろう。その中心的な役割は、トヨタ、マツダ、デンソーなどが参加する合弁会社「EV C.A.スピリット」が担うことになるはずだ。

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