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中国の民主主義批判に対する個人的意見2

 さて、あまりアクセス数を稼げる話題でもないので、どうしようかと思ったのですが、昨日の「中国の民主主義批判に対する個人的意見」の続きです。


1 人気投票

 最初に中国の言わんとすること(中国の選挙制度批判(経済で成功したことによる自信を受けて))を私なりにまとめると、「選挙」などということをやると、議員は選挙に当選することばかり考えるようになる。そのため、国民受けすることだけを言うようになり、人気投票になりかねず、本当に国に必要な政策を迅速に決定することができないということかと思います。

 昨日書いた様に、日本では代議士制が採用されていますが、現実問題として、普通の方には日常生活を営まなければならず、政治にそうそう関与もできなければ、政策立案などしたことがない方が大半となれば、これはやむを得ない話です。

 そして、誰かを選ぶとなれば実際問題、選ぶべき方がどの程度の能力を有しているかについて、どれだけ判断できるかという話で、ある意味人気投票的色彩を帯びるのもやむを得ないと考えます。


2 政策立案能力

 しかし、その一方で政治には専門性が求められ、1つの政策を決定すれば、それは必然的に他のことに影響を与えることとなるので(大半は悪影響)、そうしたことを総合的に考えて政策決定をすることが求められます。

 わかりやすい例を挙げると新車販売にエコ減税を導入するという政策を立案したとします。その結果、新車販売が伸び、それはそれで良いこととなるわけですが、そうなるとその分、中古車販売台数は減ることになります。

 こうした直接的な影響だけでなく、ある政策に金をつけると、結果として別の事業の予算が減らされることとなるということもよくあることで、そういう形での影響を受けるということはよくあります。

 斯様に、新しい政策を決定するということは、既存の政策(既得権益)に影響を与えることとなるので、それなりの専門知識が要求されるわけですが、人気投票となるとどうしても、これまで全然政治に携わったことのない方が当選する可能性も出てきます。

 かつてマドンナ候補と言われた方々が当選したことがあり、当選直後にテレビの取材を受け「国会議員として何をやりたいですか?」という質問に対し、「これから勉強していきたいと思います」という回答をしているのを聞いた時は、かなり失望したものです。


3 「公」と「私」

 そのため、単なる人気投票で良いのかという指摘は一定の理由があるのも事実です。そして、選挙に勝つためには人気を維持しなくてはならず、結果として国民受けの良い政策を提唱したり、自分を支援してくれる圧力団体に便宜を図ることとなり、それもどうなのかという批判もかなり正鵠かと思います。

 例えばギリシャではユーロ危機を乗り切るために、政府は大幅な歳出カットが要求されており、そのため国民は大規模な反対運動を展開したわけですが、国会議員がギリシャという国と自分の当選を天秤に掛けたとき、どちらを重んじるかとなると難しい話です。

 国の行く末を考えると、緊縮財政という話になり、おそらく中国がこういう事態に陥ったときはそういう選択をすると思います。しかし、国民あってこその国なので、国民の生活を守れずして何の国かという話にもなります。

 「公」と「私」は斯様に対立することがあり、そのバランスを取るのが難しいわけですが、民主主義のもとでは、さまざまな「私」に対する配慮を図らなくてはならず時間がかかることとなります。

 それに対し、独裁国家であれば、ある程度国民の生活を無視して事業を展開することができるので、(公共工事の進捗等がその典型ですが)民主国家と比べものにならないスピードで政策を実施していきます。

 はたから見ていると時々、気持ち良い程の早さで、うらやましく思うことがあるわけですが、その裏では土地収用などでろくな補償もないまま、土地を取り上げられる農民が数多く存在するわけで、端から見ている分には良いかもしれませんが、実際住んでみるといろいろあるのは間違いありません。

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