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【アマゾン】、ラストワンマイルに従業員支援?1万ドルと給与3か月分で配達起業支援!


■ウォルマートは以前、仕事を終えた店舗スタッフが配達する「アソシエイト配達」をテストを行っていた。残念ながらラスト・ワン・マイルを従業員に行わせるテストは今年1月に終了し、事実上の失敗に終わった。

一方、アマゾンは従業員を対象にアマゾン商品の配達を請け負う事業を支援するプログラムを開始する。

13日に発表したプレスリリースによると、新たな事業支援プログラムは2018年6月から開始した「アマゾン・デリバリー・サービス・パートナー(Amazon Delivery Service Partner)」の拡大版だ。

アマゾン・デリバリー・サービス・パートナーは時給18ドル〜25ドルでアマゾンの商品配達を手伝うアルバイトプログラム「アマゾン・フレックス(Amazon Flex)」とは異なり、アマゾン商品を配達する配達事業を起業するアントレプレナーを支援するプログラム。

アマゾンから給与を得るのではなく、アマゾンと配達請負契約をする「独立したビジネスオーナー」になる。

いわば配送業のフランチャイズとなる同プログラムをアマゾンはアマゾンの従業員を対象に募るのだ。

従業員にはスタートアップの開業資金に1万ドル(約110万円)が提示され、直近の給与3か月分が支給される。

アマゾンのロゴが入ったアマゾン配達車両の借り受けだけでなく、アマゾンのブランドユニフォーム、配達業務のテクノロジーなどの配達ノウハウまでアマゾンから受けられる。

アマゾンがビジネスオーナーに代わって交渉することで、燃料代や自動車保険などを格安料金で利用でき、各種サービスも割安で利用可能という。

条件としてはアマゾンで配達アントレプレナー向けトレーニングを受講する必要があり、他社の商品配達業務を請け負うことは許されない。

 アマゾンは先月末、プライム会員向けの「無料2日間配送(Free two-day shipping)」を1日に短縮することを発表。ラスト・ワン・マイルの時間短縮で物流インフラへ8億ドル(約880億円)を投資するのだ。

2005年2月からスタートしたプライム会員向け無料2日間配送は1億品目以上が対象となっており、最低注文金額などの条件はない。

アマゾンは第2四半期から2日間配送の対象商品を翌日配送に徐々に切り替えながら、翌日配送となる対象地域も拡大していくのだ。

アマゾンは1年前、プライム会員の年会費を99ドルから119ドルに値上げすると発表。会員費の値上げは2014年3月に79ドルから99ドルに引き上げて以来、4年ぶりだった。会員費の値上げ5月11日から実施され、既存会員では6月16日以降の更新から新会費が適用された。月額契約しているプライム会員の費用は昨年1月、月額10.99ドルから12.99ドルに引き上げられていた。

 アマゾンは現従業員を物流ネットワークに投入することで、無料2日間配送を翌日配送に切り替えるのだ。

トップ画像:「アマゾン・デリバリー・サービス・パートナー(Amazon Delivery Service Partner)」サイトのスクリーン・ショット。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。「アマゾン・デリバリー・サービス・パートナー(Amazon Delivery Service Partner)」は配達のフランチャイズです。それをアマゾンの従業員にやらせようとしているのが今回のエントリー記事。なぜなら従業員のほうがアマゾンに対する帰属意識が強く、配送業者を囲い込んで自社配送ネットワークを強化するよりも確実性が高いからです。アルバイトプログラムの「アマゾン・フレックス(Amazon Flex)」はギグエコノミーで定着率が良くないので結局、従業員に頼るということでもあります。

良い人材の確保は従業員からということ。ただ課題はスタートアップ資金に1万ドルと給与3か月分、さらに研修やトレーニングやアマゾン・ロゴ入り車両(レンタルの詳細は不明)、ユニフォーム、保険のディスカウントで配送の品質が保てるのかということ。仕事がないということはありませんが、逼迫するラスト・ワン・マイル需要に応じられるのか、と課題が残ります。

 起業支援が増えアマゾンの無料翌日配送が拡大すれば、ウォルマートなどの競合がどう出てくるのかが気になりますね。

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