記事

共産党と天皇制 野党間の選挙協力では、天皇制は争点ではないからね 共産党の柔軟な決断を支持する

最近の共産党が天皇制に対する姿勢がおかしい…、右傾化だ!

 共産党は、衆院本会議で、天皇即位の際の天皇の即位を祝う「賀詞」に賛成するというかつてない行動に出ました。
 これについては、共産党を右傾化だと批判する人たちもいますが、私もかつては国会の開会式で天皇が「お言葉」を述べることについて、今までなら退席していたものをそれをやめてしまったことを批判的に考えていました。
共産党がすべきことは天皇がいる国会開会式に出席することではない 共産党の「野党共闘」は筋が悪すぎる

 今回は出席する以上に「賀詞」に賛成したわけですから、これをどのように考えますか。

 もっともよくよく考えてみたら、天皇制は次期参議院選挙の争点でもないわけで、そこは柔軟に考えるべきなんだろうと考えるようになりました。
 但し、天皇制賛美に至ると話は変わってきます。君が代の教育現場での強要という問題は今でも続いており、断じて容認してはならない一線があります。
 こうした一線を踏み越えない限り、共産党として容認方針をとるというのは、柔軟姿勢と評価できます。
 つまり天皇制の問題は憲法で規定する国民統合の象徴とは逆に国民を統合する手段として天皇を政治利用することが許されないということになります。君が代の強制などその最たるものです。

 野党間での選挙協力の中で、この点もネックになっていたのか、この記事が参考になりました。
共産、“ソフト路線”に拍車 参院選に焦りか」(産経新聞2019年5月12日)
「立憲民主党幹部は共産党に対し、連携を進める条件の一つとして反皇室色を薄めることが重要だと助言したという。そのためか共産党は、今年2月の譲位前の上皇さまの「天皇陛下在位30年記念式典」に欠席したのに、天皇陛下のご即位に祝意を示す賀詞には賛成した。」
 野党間の選挙協力を推進するために、この点について妥協した、というのであれば、私はこの共産党の判断は英断だと思います。
 野党間での政策の大枠は、消費税大増税、原発、9条改憲、辺野古移設にそれぞれ反対することであり、決して天皇制の是非だったり、改元の是非だったりは争点でもないからです。
 争点でないものを持ち出して野党候補の一本化に溝を作るようなこをすべきではないと私は考えるようになりました。
 その観点からは、共産党の決断は英断といえます。


2019年5月1日撮影

 もっとも、これを共産党の右傾化だと批判するような人たちは相手にする必要はありません。最初から共産党支持層でもなければ、むしろ共産党を攻撃することにこそ存在意義を見出しているような人たち、要は自分たちだけが正しく、それを共産党を攻撃することによってのみ、自らの存在意義を見出しているだけだからです。野党の候補者一本化にも興味がない層です。全く相手にする必要もありません。

 私は共産党の柔軟性以上に、そのコアな支持層こそ柔軟になってもらいたいと思っています。
 コアな支持層は公明党、創価学会の関係とは異なり、共産党が右向け右といえば右を向く層ではありません。共産党が柔軟に対応しようと思っても一番の足かせになっているのは同党のコアな支持層です。
 そのコアな支持層だけに目を向けてしまえば結局は、安倍政権に不満な有権者の声を国会の議席に反映させることはできません。
 こうしたコアな支持層の声は大きく聞こえてしまうことはありますが、決してその声が多数でもありません。もしかすると運動の中核なのかもしれませんが、こうしたコアな支持層には、今回の共産党の方針に対して柔軟に応じてもらいたいと思います。

 こうした産経新聞の指摘はあながちハズレてはいません。
 「共産党の「ソフト路線」が参院選までに結実する保証はない。共産党支持層には最近の“皇室容認”の動きに内心、不満を持つ者も少なくないのだ。」(前掲産経新聞)
 今の時点で何が求められているのか、それは天皇制の是非ではありません。
 そうした観点からの大同団結こそが必要、こうした見地から考えて頂きたいと思います。
 私は今回の共産党の方針を支持します。

あわせて読みたい

「日本共産党」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    東浩紀 ネットで社会完結は幻想

    村上 隆則

  2. 2

    米のコロナ被害が甚大だった事情

    WEDGE Infinity

  3. 3

    吉村知事は野球大会を開催すべき

    赤木智弘

  4. 4

    解除後は出社うんざりな人多数か

    かさこ

  5. 5

    指原発言に賛辞ばかりでない背景

    文春オンライン

  6. 6

    橋下氏 同業者に甘い報道に苦言

    ABEMA TIMES

  7. 7

    SNS誹謗中傷 人命を奪う自覚持て

    たかまつなな

  8. 8

    情報源守る産経に太田がツッコミ

    水島宏明

  9. 9

    TBSが失言 パチンコ団体に謝罪

    木曽崇

  10. 10

    日本人の外貨運用に間違い2つ

    内藤忍

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。