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【読書感想】1本5000円のレンコンがバカ売れする理由

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1本5000円のレンコンがバカ売れする理由 (新潮新書)
作者: 野口憲一
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2019/04/16
メディア: 新書
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Kindle版もあります。

1本5000円のレンコンがバカ売れする理由(新潮新書)
作者: 野口憲一
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2019/04/26
メディア: Kindle版
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内容紹介
霞ヶ浦のほとりのレンコン農家に生まれ、民俗学者となった若者が、実家の農家を大変革。目玉は1本5000円と超破格の値段のレンコンだ。マーケティングと民俗学の知識を応用した戦略で、そのレンコンはニューヨーク、パリ、フランクフルトなどの高級和食屋で使われるだけでなく、注文を断るほどの「バカ売れ」に。「ブランド力最低の茨城県」から生まれた、痛快な「逆張りの戦略ストーリー」。

 この本を読み終えて、僕はちょっと考え込んでしまいました。
 こういう「ものすごく高額に感じられる商品を、品質と売る側の工夫で大ヒットさせる話」というのは、新書の定番ともいえるものです。

 僕が力を尽くしてきたのは、両親が経営する株式会社野口農園と、野口農園で生産するレンコンの価値を高めることです。中でも大きかったのが、1本5000円という超高級レンコンのプランディングです。レンコンは1本1000円ほどが標準的な価格ですから、単純に5倍の価格で販売しているわけです。

「そんな馬鹿な」「できるわけがない」と思う方が多いかもしれませんが、この常識はずれな超高級レンコンは、今では生産が追い付かないほどの注文を受けるようになりました。また、デパートの外商の商材として使わせて欲しいとか、有名チェーンのカタログギフトに使わせて欲しいといった依頼も頂いていますが、満足できるレンコンが十分に確保できないので、大半はお断りせざるをえないのが現状です。

 レンコン農家と民俗学者という「二刀流」を続けている著者は、すごい熱意と粘り強さで、もともと高品質だった実家のレンコンを「1本5000円」という価格で売れるようにしました。

 もちろん、それは簡単なことではなくて、最初の頃は、展示会などに出しても、物珍しがる人はいるものの、なかなかまとまった受注には結びつかない、という状態だったのです。

 そこで、著者は、「何でもやる」覚悟で、あえてメディアに露出を仕掛けたり、「伝統」をアピールしたりと試行錯誤を続けていきました。

 結果的には、大成功をおさめることができているのですが、途中には家族(とくに、ずっと「美味しいレンコン」をつくることにこだわり続けてきたお父さんとの葛藤が描かれています)の強い反対にもあいました。

 でも、読みながら、「なんだか、著者の熱さばかりが伝わってきて、このレンコンを消費する人の顔が見えない話だな」と、ずっと考えずにはいられなかったのです。

 「なぜ、このレンコンが『バカ売れ』するのか?」は、最後までよくわからなかったんですよ。
 メディアなどで名前が売れたからなのか、価格の高さが話題になって、試してみようという人が増えたのか、やっぱり「美味しいから」なのか。

 著者は、その「理由」について、こう述べています。

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