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LIXILのM&Aを社外取締役は阻止できただろうか?-伊子会社買収事例をもとに

5月8日、LIXILグループでは取締役候補者を決定する指名委員会が開催されようです。半数程度(過半数?)は独立社外取締役が候補者となるようですが、同社で社外取締役が機能するためには、まず会社としてやるべきことが3つあると思っています。

ひとつは2012年に買収したペルマスティリーザ社(LIXILグループが買収したイタリアの住宅設備会社)とのシナジー効果がなぜ得られなかったのか検証すべきです(いろいろとネットニュースを調べましたがわかりませんでした※)。

中国の子会社については粉飾が判明した、ということで理解できましたが、こちらのニュース(投資家向けIR)にあるように、ペルマ社を買収した当時の経営判断としてはとても合理的な戦略だったと思われます。そこで、まずこの伊子会社買収の問題点を冷静に総括する必要がありそうです。なお、私なりにはライバル会社TOTOの代表者のインタビュー記事が参考になるように思いました。

※・・・LIXILグループは,イタリア子会社ペルマスティリーザ社における事業規模縮小や確実なキャッシュフロー経営への転換を図る再生計画を策定しましたが,事業環境の変化についてIFRSに基づく減損テストを実施し,のれんを含む無形資産の減損等245億円を計上しました。

そしてふたつめが、LIXILグループではこれまでも著名な方々が社外取締役として就任されていましたが、「ペルマスティリーザ買収は正しい判断だったかもしれないが、現状の判断として、事業ポートフォリオの見直しが必要ではないか、ペルマは売却すべきではないか」との意見を誰かが出さなかったのか・・・という点への回答です。

もし出せなかったとすれば、その理由は単に「潮田氏に対する遠慮があった」ということでしょうか。先日の潮田氏の会見内容からすると、このペルマの売却に関連して潮田氏と瀬戸氏との認識の相違があったようです。

しかし、遠慮があったとしても、重要な事業戦略の決定方針で潮田氏と瀬戸氏の対立がたびたび生じていたということ(調査報告書より)であるなら、社外取締役が中心になって経営トップの人事を決定すべきではなかったか。

まさか社外取締役がトップ二人による話し合いでの解決を期待していた、ということではなかったのか。そうであるならば、遠慮があったのは潮田氏に対してではなく、むしろ会社に対してではなかったのか。

そして最後に「独立社外取締役の行動指針の策定」です。

私には会社側、株主側、どちらの推薦する取締役候補者が選任されるのか予想もつきませんが、いずれにしても「この会社の社外取締役は、どのような役割を期待されているのか、期待された役割をどのような方法で果たしていくのか」選任された時点で明らかにしたうえで「LIXILグループ独立社外取締役行動規範」を策定し、これを開示することが必要だと考えます。

選任指針は多くの上場会社で策定していますが、行動指針まで策定している会社は少ないのが現状です。これまでLIXILグループがコンプライしてこなかった独立社外取締役だけの定例会議の実施や筆頭社外取締役の選任もしっかり実行して、社外取締役の独立性を高めることが必要だと思います。

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