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「1億円」の生命保険に加入すべき理由

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■健康な人やタバコを吸わない人なら大幅に割り引き

そして、これは「標準体」の保険料だ。保険に加入したことがある人ならば、一定の基準(体重や血圧など)を満たした健康な状態の人やタバコを吸わない人ならば大幅に割り引かれる保険があることもご存じだろう。両方の条件を満たした、非喫煙者健康体割引を受けた場合の保険料は、それぞれ以下の通りだ(条件はいずれも30歳の男性、契約期間は60歳までのケースで月払いの保険料)。

毎月10万円、最大3600万円→保険料1830円

毎月20万円、最大7200万円→保険料3460円

毎月30万円、最大1億800万円→保険料5190円

このように、おおむね3割引きとかなりリーズナブルだ。健康でタバコを吸わない人はそれだけ死ににくい、ということで安くなる。最大で1億円を超える額に加入しても、5000円程度で済んでしまう。

随分安いけどこれは若い人だからでは? と思った人に年齢だけ条件を変えて、35歳から65歳までの加入期間30年で計算した場合の保険料も掲載しておこう(保険料は標準体、非喫煙者健康体割引の順番)。

毎月10万円、最大3600万円→保険料3770円 2590円

毎月20万円、最大7200万円→保険料7340円 4980円

毎月30万円、最大1億800万円→保険料1万1010円 7470円

一般的に住宅を購入するタイミングは、30代半ばが多い。その際に最大で1億円を超える生命保険に加入しても支払う保険料は月1万円程度、割引が効けば7000円台で済む。7000円台でも多すぎる、という人は月の保障額を20万円や10万円へ減額すればいい。その場合は、支払う保険料も大幅に下がる。

■「必要最低限の保険」は人それぞれ、自分の頭で考える

保険金が1億円もいるのか? いくら月の保険料が安いからと言って無駄に入る必要はないじゃないか? という疑問もあるだろう。

もちろんその通りだが、結局は冒頭で説明した「必要最低限」のラインをどこにおくのか? ということが非常に重要なポイントになる。

必要最低限というと、贅沢はできなくていいから生きていければいい、といった考え方を持っている人も多いかもしれない。しかし、筆者のもとへ相談に訪れる夫婦はさまざまなライフプランを考えている。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Jirsak)

家を買ったあと、子どもに習い事をさせて、中学校からは私立中学に通わせて、大学にも通わせて、場合によっては留学もさせたい……といった具合だ。

子どもにできるだけのことはしてあげたい。これはほとんどの親が考えることだろう。もちろん、本人も老後は悠々自適な生活を送りたいだろう。

しかし先ほどの必要最低限が、生きていければいいというギリギリの額だったらどうか。上記のような希望は全くかなえられないかもしれない。夫婦のどちらかが死亡したなら我慢して生活すればいいとか、家を売り払って実家に戻って親元で生活すればいい、といった考えもあるだろう。ただ、それは夫婦間で決めればいいことで赤の他人が我慢しろとか贅沢をするなとか口出しするようなことではない。

加えて、俺は保険なんていらないという人は自身で決めるのでなくパートナーの意見を聞いてから決めるべきだ。生命保険を受け取るのは亡くなった人ではなく、あくまで残されたパートナーや子どもだ。

■生涯年収3億~4億円の人にとっては「1億円」は高くない

夫婦二人合わせて世帯年収が1000万円超の場合で夫が700万円、妻が300万円とした時、仮に、夫の収入700万円が消えてなくなれば、前述の遺族年金や団信があっても従来通りの生活、そして理想のライフプランは残念ながら送ることは難しいだろう。それでもいいという場合は生命保険はいらないか、あるいは少額でもよい。

それでは困るという人は生命保険にしっかり入ればいい。収入の高い人が亡くなった場合の代替案として考えるのであれば、結論として、先ほど紹介した1億円の生命保険に入っても全く問題ない。

生涯年収は高い人ならば3億円とか4億円を超える。よって、1億円は決して多すぎる額ではない。加えて、毎月支払う保険料もさほど高いわけではないことはすでに説明した通りだ。世帯年収1000万円で月額1万円以下の保険料ならば重荷になることはないだろう。

■生きていても負担にならず死亡した場合に手厚い、が理想

とはいえ、保険は基本的にほとんどの人が損をする「不利な賭け」であることは間違いない。

確率でいえばほぼ確実に損をする。統計的に考えれば保険は入らない事が正しい。これは「競馬や宝くじはほぼ確実に損をするからやらないほうがいい」という理屈と同じだ。統計を理解している人は(娯楽ではなく金儲けを目的とした)ギャンブルはやらない。あまりにばからしいからだ。しかし、運悪く万が一にぶつかってしまうとその影響は非常に大きい。だから最低限の保険に入るべき、ということになる。そしてその最低限は慎重に判断すべきだ。

したがって亡くなった場合はもちろんのこと、生きている場合の影響、つまり保険料の負担も考える必要がある。万が一に備えて日常生活が高い保険料で圧迫されるようでは本末転倒だ。

生きていても負担にならず死亡した場合に手厚い……この理想形が手厚い収入保障保険の一点買いで可能になる。

先ほど事例に挙げた生命保険はあくまで事例なのでこの保険にこだわる必要はない。普段の相談でも、近所の保険代理店で審査に通ったものに加入すればいいと伝えている。安いものを選べば保険料の違いは月額で数十円から数百円程度でほぼ同じ価格帯になる。

■保険営業マンに「丸腰」で相談したら、どんどん売り込まれる

※写真はイメージです(写真=iStock.com/recep-bg)

なお、保険会社によって審査項目や審査基準は異なる。保障内容やつけられる特約(オプション)も異なる。このあたりは日々保険を販売している保険会社の営業マンや保険代理店が得意とするところだ(よっぽどひどい営業マンでなければ商品知識すらない、という人は少数派だろう)。こういった商品選択の面で営業マンを大いに活用すればいい。

営業マンの仕事はあくまで保険を売ることだ。保険に入るべきか? いくら入ればいいか? どれに入ればいいか? といったところまで丸ごと相談すれば、当然のことながら相手の売りたいものを売り込まれる。

たまに営業マン=客をだまして余計な保険を大量に売りつける人、と思い込んでいる人もいるが、それは極端だ。客をだまそうとする営業マンはむしろ少数だろう。営業マンをうまく使えるかどうかは、あくまでも客次第だと考えてほしい。

(ファイナンシャルプランナー 中嶋 よしふみ 写真=iStock.com)

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