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ゲノム編集食品は"高速品種改良"?!~なぜ安全性審査の対象外なのか~

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 "リスクの伝道師"SFSSの山崎です。本ブログでは、毎月食の安全・安心に係るリスクコミュニケーション(リスコミ)のあり方を議論しておりますが、今月はいま話題のゲノム編集食品について、厚労省の専門家検討会にて安全性審査がなぜ不要とされたのかについて議論したいと思います。まずは、ゲノム編集技術を詳しく解説した「NPO法人くらしとバイオプラザ21」の特集サイトをご紹介したい:

 ◎「新しい育種技術(NBT)~ゲノム編集への期待~」
  NPO法人くらしとバイオプラザ21

   http://www.life-bio.or.jp/nbt/index.html

 「くらしとバイオプラザ21」さんは、2013年からゲノム編集に代表されるような新しい育種技術(New Plant Breeding techniques:NBT)に関連するバイオカフェを約50回開催されており、こういったサイエンスカフェのコーディネーター養成や開催手引きの開発も積極的に展開されている。ゲノム編集に関するセミナーをこれだけ頻繁に開催され、議論を繰り返されているということは、ゲノム編集食品のリスクコミュニケーションについても詳しい科学者ベースの市民団体と推察する。この新しい育種技術(NBT)が従来の育種(品種改良)とどう違うのかについて、彼らのサイトから抜粋してみた:

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 そもそも"育種(品種改良)"とは? 改めて考えてみましょう。

 作物の育種を例に考えて見ましょう。私たちが毎日食べている野菜や芋、穀物、果物など農作物のほとんどは雑草のような植物でした(野生種)。人類はその中から突然変異や交雑によって、人間や家畜が食べられるものを探し、種を取り、栽培することで食料を増やし、繁栄してきました。この、雑草のような植物から栽培できるような農作物にしたことを「栽培化」といいます。


 その後、収穫量や可食部を増やす、毒が少なく味の食べやすい、栽培しやすいなどの農作物が必要とされ、18世紀ごろから人の手による交配が始められました。19世紀後半にはメンデルが遺伝の法則を見出し、それにより交配による育種が加速化したといわれています。突然変異や交配などで生物の性質の変化は、その性質を(直接あるいは間接的に)司る遺伝子や、遺伝子の働きを調節する遺伝情報が書き変わることで起こります。育種とは、この自然に起こる生物のDNAの書き換わりをうまく人類が利用した営みともいえます。

 現在は、突然変異体や交配で望む性質の農作物を作るだけでなく、野生種や今は栽培されなくなった古い品種の種子を収集・管理して育種に使うようになっています。また、分子生物学的手法を利用して、生物の遺伝情報を利用して望む性質を持つ個体を効率よく探す手法が開発されるなど、様々な工夫がなされ、常に新しい技術開発がされています。
 (中略)


 食料や農業をめぐる様々な課題の解決に、育種は貢献できます。しかし、解決しなくてはならない課題には、従来の育種技術よりももっとスピーディに育種を進め、可能な限り早く対応する品種を育成しなくてはならない。研究者は、そのための技術開発にも取り組んできました。その成果として"新しい育種技術"が生まれてきたのです。
 (中略)

 「新しい育種技術(NBT)」とは

 「新しい育種技術(New Plant Breeding Techniques, NBT)」とは、従来の交配や接木などに加えて、分子生物学的な手法を組み合わせた品種改良(育種)技術の総称です。品種改良あるいは育種というと、すでにある品種同士を交配させて、いいとこ取りをするようなイメージをもつ方が少なくないかと思います。実際には、それ以外に交配に利用できる素材となる作物を"資源"として収集・保存・管理すること、細胞培養や放射線などを利用して新たな変異を持った作物をつくり、交配の親に利用すること、できた新しい品種を広く配布するための種子を増殖することなど、様々な工程があり、それぞれに工夫がなされ、常に新しい技術開発がされてきました。

 近年は農学分野でも遺伝子やタンパク質など分子レベルでの研究が急速に進み、様々な知見が積み重ねられてきました。研究室の実験で利用されていた分子生物学的手法が確立してくると、その手法を育種に応用できるようになりました。従来育種の欠点を補えるメリットがあるならば、その技術を育種に応用して効率よく、貢献度の高い品種をつくろうと研究者は考えました。


 そこで開発されてきたのが新しい育種技術です。新しい育種技術は、望む性質の作物を作ったり、たくさんの植物個体の中から望む個体だけを探したり、果樹など花が咲いて実がなるまでの時間を短くしたりすることで、新品種育成までの時間やコストを削減することが可能と考えられています。

(後略)
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