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世界一想像力があるのに自信がない日本人

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本当は世界一クリエイティブな日本人

「クリエイティブ・コンフィデンス」の概念を広めることに関しては、IDEOの創業者であるデビッド・ケリーと、その弟のトム・ケリーも長年熱心に取り組んでいます。「誰でもクリエイティブになれる。だからみんな、もっと自信を持とうよ」というメッセージの共著を出しているくらいです(『クリエイティブ・マインドセット』日経BP社)。

また、兄のデビッドはスタンフォード大学にデザインスクール「d.school(ディースクール)」を設立するなど、デザイン思考を広げる活動にも取り組んでいます。いま世界中で「デザイン」へのリテラシーが上がっているとしたらIDEOの、そしてケリー兄弟の貢献が大きいと言ってよいでしょう。

このクリエイティブの塊のようなケリー兄弟。兄のデビッドが癌を克服した際、快気祝いの兄弟旅行で東京と京都を選ぶほど筋金入りの日本ファン。そんな日本をこよなく愛する彼らは、共著の中で日本人の奥ゆかしい性質に関してこう記し、残念がっています。

「世界5カ国の5000人を対象とした最近の調査によると、日本以外の国の回答者たちは、日本が世界でいちばんクリエイティブな国だと答えました。ところが、日本がもっともクリエイティブだと回答した人の割合は、なんと日本人がいちばん低かったのです」

結果を出す人は「目を輝かせ、胸を張り、大きな声を出す」

……なんとなく、納得のいく結果ですよね。ぼくもこの結果を見て「日本人らしいなあ」と感じました。これはひとえに、「自分たちがもっともクリエイティブなんてとんでもない」、ひいては「自分はクリエイティブな人間ではない」という自身に対する自信のなさのせい、「ブレーキ」のせいでしょう。

ここでみなさんにお伝えしたいのは、「自信(クリエイティブ・コンフィデンス)がなければ創造性は発揮できない」ということ。「自分のアイデアなんて」と萎縮しているうちは、創造的にはなれないということです。

ちょっと思い浮かべてみてください。

いい切り口の企画を考える同僚、メディアやSNSで見かける起業家、「新しい働き方」を生き生きと実現している人たち。

彼らは、自分のアイデアに強い自信を持っているように見えませんか? 目を輝かせ、胸を張って、大きな声でみんなに呼びかけ、行動に移している。

もちろんそう「見せる」こともアイデアを実行するための戦略のひとつです。しかし、彼らは間違いなく自分の発想に対して信頼感を持っている。そしてこの「自信」が行動につながり、次のクリエイティブを生み出す。より創造的になっていくのです。

あなたのアイデアは、すばらしい

ですから、ここでぜひ2つの約束をしてください。

まず、自分は創造的ではないとか、自分のアイデアなんて高が知れているという考えが頭の片隅にでもあるとしたら、その思い込みを捨てること。いきなり自信を持つことはむずかしいかもしれません。でも、まずは両手に抱えた「不信」を手放してみましょう。

そしてもうひとつが、自信を持つ前であっても、むりやり「クリエイティブな行動」を取ってしまうこと。

具体的にはどうすればいいか? ぼくは、はじめのアクションとして「場づくり」をおすすめしています。自分が思いついたアイデアを「客観的」に選別せずに発することができ、

石川 俊祐『HELLO,DESIGN 日本人とデザイン』 (NewsPicks Book/幻冬舎)

決して評価も否定もされない「場」。

信頼できる仲間と自分が抱えている課題に対するアイデアを出し合う時間を設けるもよし。SNSグループをつくるもよし。部署で「水曜日のランチタイムは新規事業のプランを出し合う会」とルール化するもよし……。

はじめは、自分のアイデアを口に出すのを気恥ずかしく思うかもしれません。「賢く見えるアイデアを言わなきゃ」と背伸びしたくなるかもしれません。でも、続けるうちに少しずつ「これ、おもしろくない?」と臆さず素直に言えるようになるはず。それに比例して、浮かぶアイデアの質と量が変わってくるのを感じられるはずです。

クリエイティブな人とは、ただ発想力に優れている人ではありません。自分の主観を信じる力が強い人が、結果としてクリエイティブになっていくのです。自信と創造性は、ニワトリと卵のようなところがあるんですね。

(IDEO Tokyo デザインディレクター 石川 俊祐)

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