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テロ対策未完の原発停止

原子力規制委員会は、昨日24日の定例会合で、原発に航空機を衝突させるなどのテロ行為が発生した場合に、遠隔操作で原子炉の冷却を続ける設備などを備えるテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」について、電力会社に対して「原発本体の工事計画の認可から5年」の完成期限の延長を認めないことを決めました。施設が期限内に未完成なら原発は停止されます。

関西、四国、九州3電力が期限延長を求めていましたが、更田委員長は、会合後の記者会見で「(電力の)見通しが甘かった」と批判した、と報じられています。3電力は、再稼働済みを含めて5原発10基で、約1~2年半、期限より遅れる見通しを示していて、停止した場合、その期間は最長で約2年半になる、ということです。

九電川内(鹿児島県)や玄海(佐賀県)、関電高浜・大飯・美浜(いずれも福井県)、四電伊方(愛媛県)が期限を超える見通しです。最も早い川内1号機は来年3月に期限を迎えます。

テロ対策施設の設置期限については、規制委員会が、2015年に、当初の新基準導入から5年以内(2018年7月まで)を、審査に時間がかかることなどから、審査終了後5年以内に延ばすことを決めています。停止は、電力各社の経営を圧迫する、ということですが、更に延長が認められるだろうという甘い見通しを持っていたなら、言語道断です。

テロ対策施設は、東京電力福島第一原発の事故を受け、意図的な航空機の衝突など、発生のリスクは極めて低いが、深刻な影響を受ける事態に備えて新たに設置が義務付けられたものです。スイスやドイツの原発では、同様の施設を備えている、とのこと。大規模な工事が必要なことから設置までの期限が5年間猶予されていました。

新規制基準は、原発から一定の距離にある場所から遠隔で原子炉を操作できる緊急時制御室のほか、原子炉を冷却し続けるための発電機やポンプなど一連のバックアップ設備を備えるよう求めています。

福島第一原発事故でも、東電は3年前に予測しながら対応をとらず大惨事を引き起こしました。今回は、その教訓からも新規制基準を作ったはずです。

原発再稼働については、政府は「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合に、その判断を尊重する」として、規制委員会の「お墨付き」を得る形をつくり批判を避けてきたことから、今回の決定に異を唱えることは、難しいとみられています。

いつ起こるかわからないテロに対して、可能なかぎり早く対策を取るのは当然のことで、原子力規制委員会の、期限に間に合わなければ停止する、という判断は、正しいと思います。

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