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金正恩は北朝鮮国民を豊かにすることができるのか

4月25日、ウラジオストクで、金正恩はプーチンと首脳会談を行った。2月の米朝首脳会談決裂で、ロシアに支援を求めた形だ。果たして、この独裁者は国を経済的に豊かにできるのであろうか

金正恩は、これまで核開発と経済建設の「並進路線」を同時に進めてきたが、実際は国民の生活を犠牲にして、核開発に集中してきたのである。本当に核開発を中止して、それで浮いた物的、人的資源を経済建設に注ぐのだろうか。

たとえば、鄧小平が行ったような社会主義下での市場経済という実験を行うことができるのか。中国は、それが可能なのは兄の金正男だと考えていたようで、それが中朝関係の悪化、金正男の暗殺につながったのである。

北朝鮮の従来の発想を超えるものがあるのかどうか。最高の優先順位は、金王朝の維持、つまり独裁体制の維持である。金正恩は、ルーマニアのチャウシェスクやリビアのカダフィの轍を踏みたくないという思いが強い。だから、その体制保証をアメリカから取り付ける手段として、核兵器とアメリカ本土に到達するICBMの開発に全力を挙げたのである。

金日成は「肉入りスープと瓦葺きの家」を国民に約束したが、それはまだ実現できていない。国民を飢えさせないような経済建設を行おうとすれば、市場経済化とともに一定の民主化が不可欠となる。それを実行する決意があるのかどうか。

体制を変更せずに、経済を豊かにする手段は、外国からの経済援助である。米朝首脳会談における金正恩の最大の目的は、非核化という空手形を発行して経済援助を取り付けることであった。

米朝双方にとって、非核化・体制保証・経済援助の三点セットは、今も変わっていない。

独裁体制を黙認することは、アメリカ建国の理念に反する。しかし、現実の国際政治は理念のみで動くわけではない。北朝鮮の将来に明るい展望は見えない。

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