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消費税増税は「進むも地獄、戻るも地獄」

今回は、景気予測と消費税増税に関する、私の目線をとりあげたい。

目先でいうと、令和という元号が多くの国民に支持され、景気は「気」だけあって少し良くなると思う。
元号発表によって支持率もあがったが、そこには、世界経済と戦う上で、平和すぎるようなものも感じている。

秋に予定されている消費税増税は、そのターニングポイントになると思う。
私は35年間、外食企業のオーナーとして、「景気動向」にふれてきている。
それは、政府や日銀の景気動向より生の声であると思う。

日銀はインフレターゲットを定めて金融政策を実行しているが、この春ワタミが展開する「三代目鳥メロ」で、上質な合鴨と牛タンのしゃぶしゃぶ鍋を、低価格の食べ放題で実施したところ、大ヒットしていると聞いた。

お客さまの志向はデフレマインドであり、消費の実体はここにある。
消費が低迷する現在でも安価な商品は売れる。

少し先を見ると、2020年東京五輪以降、日本は物価は上がる一方、景気が悪いという「悪性インフレ」になると予測している。

今後は、収入は増えていかないので、経営のキーワードは、インフレでもいかに安いモノを作り続けられるかである。国民の誰しもが、生活水準は落としたくないので、外食の回数を減らすというような行動も予想される。

何より、20年前と国内総生産(GDP)が変わっていないのだから、極端に言えば、「20年前と値段を変えない方がいい」、と親しい経営者に大胆なアドバイスをすることもある。

私は国民の幸せから考えて財政再建論者なので、消費税増税は基本的に賛成である。

しかし、経営者としては、消費低迷の状態にあるなかで、消費税増税は景気にブレーキをかけることになり、多くの経済学者が述べているように非常に厳しい経済の現実が待ち受けていると考える。

となると、消費税増税の先送りをするという選択肢だが、それをすると、世界から財政健全化の本気度を疑われ、日本国債への信頼が薄れ危険なことに陥る可能性も出てくる。

究極の表現、「消費税増税は、進むも地獄、戻るも地獄」だ。

政府は景気刺激策として、ポイント還元などを用意しているが、私が主張しているのは、経済そのものを元気にする骨太政策で、そのひとつが、中小企業支援策だ。

日本の99・7%は中小企業であり雇用の70%を担っている、ここが元気になれば、日本経済も元気になる。

参院経済産業委員会でも散々提言してきた。

数年前より、全国で「経営塾」の講師を依頼されることが増え、精力的に取り組んでいる。本気で教えるならと、実践経営塾としている。

おかげさまで各会場満席で、教え子は300人を超えた。
塾のあと、急激に事業を成長させる経営者も出て、うれしく感じている。

そこには、これまで経営を実践的に学ぶ機会がなかったという経営者の声を多く耳にする。

政府の中小企業支援策は、いまだ補助金型が主流だ。
自立し世界と戦える経営者を育成するのとは程遠い。

消費税増税や、東京五輪後の経済を乗り切れる経営者を、ひとりでも多く育成することが、私のこの国への経営者目線の提言である。

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