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大阪は2つのカジノ導入を目指すべし

さて、少し前のこととなりますが、我が国のカジノを含んだ統合型リゾート導入に向けた事務をつかさどるIR推進本部から以下の様なQ&Aが発表されました。以下、IR推進本部公示資料からの引用。


Q. 区域整備計画の認定に当たって、IRが整備されることになる地域のバランスは考慮されるのか。

A. IR整備法第9条第11項に、区域整備計画の認定基準の大枠を示しているが、IRが整備されることになる地域のバランスは求めておらず、地域を問わず、申請があった区域整備計画から優れたものを認定の上限数である3を超えない範囲で認定することになる。(出所:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/ir_promotion/horitsusetsumeikai/shitsugioutou.pdf


実は「IR導入にあたっては地域的なバランスを考慮すべし」とする主張は、我が国のIR導入推進を行ってきた議員連盟を中心に政治側では長らく語られてきた論であるのですが政府としてはその様な地域のバランスは求めず、申請があった計画から優れたものを認定する、という方針であるようです。

このIR推進本部の論に対して一番胸を撫でおろしているのは関東、関西のIR導入検討地域でしょう。我が国では関東圏に横浜、千葉、(東京は不明)、そして関西圏に大阪、和歌山と同一の地域内でIR導入検討を行っている複数の都市が有ります。これまでは前述の「バランスを考慮すべし」とする政治側での論があった為、何となく関東、関西ともに複数の計画が認定されることはないという前提で、全国のIR誘致競争が語られてきたワケですが、今後は必ずしもそのような地域バランスは念頭に置く必要がない、ということとなりますね。
で、これに関して思ったんですが、この際、大阪は現在計画している夢洲を舞台としたIR開発計画を2つに分割して、個別にIR申請を行ってみるという案はどうでしょうか?そもそも大阪の初期の頃の夢洲IR計画では、複数のIR施設導入を前提とした開発計画が立てられていました。それ故に60ヘクタールという非常に大きな開発用地が開発対象区域として当てがわれたワケですが、その後、政府側から「一つの整備区域に対して一つの施設」との指針が示され、現在の当該用地を単一事業者に開発させるという計画の形に至った経緯があります。

しかしこの計画、正直、あまりにもスジが悪いんですよ。60ヘクタールを単一企業が開発するとなると、その事業者は約1兆円の資金調達能力を持つことが必須となりますが、正直、カジノの世界で1兆円の調達が出来る企業規模と体力を持つ事業者というのは数えるくらいしかありません。逆にいうのならば、余りにも大きすぎる資金調達を単一企業に求めている現在の大阪のIR導入計画は、一義的に各企業の「資金調達能力」を競うものになってしまっていて、例え良質な開発計画を提案できる企業があっても入札参加を躊躇せざるを得ない状況になっている。本来ならば開発計画の「質」を競うべき中で、これでは完全に本末転倒です。

繰り返しになりますが、現在、夢洲に指定されている大阪のIR整備用地はあまりにも広大すぎ。また、その広大すぎる開発規模ゆえに「大阪万博までに施設開業させる」という現在大阪行政が主張している開発スケジュールにも無理が生じている。

【参考】2024年までの大阪IR開業なんて無理
http://blog.livedoor.jp/takashikiso_casino/archives/10016989.html

だとするのならば、現在60ヘクタールある開発用地を2つの整備区域に分割し、片方を万博までに施設開業が可能な「より現実的な」規模の開発として国に向かって区域申請、残された開発用地は万博の後に開業することを前提とした異なる計画として申請する、と。「地域のバランスは求めず、申請があった計画から優れたものを認定する」という現在の国の指針に基づくのなら、例えばそんな計画の在り方も可能になるかもしれません。

勿論、このように2つに分割した計画を進めるにあたっては、実務上で乗り越えなければならない課題は幾つか残されているわけですが、今のように「60ヘクタールを単一企業に開発させ万博までに開業させる」などという荒唐無稽な計画よりは余程、関係者全員が幸せになれるとものと思われます。大阪の関係者の皆様におかれましては、是非前向きにご検討を頂けましたら幸いです。

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