『週刊少年サンデー』を擁する小学館第二コミック局の縄田正樹チーフプロデューサーがこう語る。
「『週刊少年サンデー』編集長は『名探偵コナン』の連載がスタートした時期に続く“第2次コナンブーム”と言っていますが、確かに『名探偵コナン』のコミックスだけでなく、スピンオフ作品の『犯人の犯沢さん』『ゼロの日常(ティータイム)』も非常によく売れています。
昨年は、『週刊少年サンデー』で特集を組んだり付録を付けたりすると非常によく売れて、金額ベースでは対前年で微増になりました。今はマンガ雑誌がどこも対前年マイナスですから、特筆すべきことだと思います
そのほかにもムックやノベルス、辞書などもコナン絡みで刊行されたし、『日本史探偵コナン』という歴史マンガも出ました。いずれもよく売れています」

2018年は『ゲッサン』創刊の目玉だったあだち充さんの野球マンガ『MIX』が、日本テレビ系でアニメ化されて人気が加速したが、今回、『名探偵コナン』の映画公開にあわせて、『ゲッサン』では、あだちさんと青山さんの対談を掲載。表紙でも両作品がコラボしている。
小学館ではもうひとつ、『ビッグコミック』連載のかわぐちかいじさんの『空母いぶき』の実写映画が5月24日に公開予定だ。映画公開へ向けてコミックスの1・2・3巻をシュリンクして1巻分の値段で販売するというキャンペーンを行うなど、こちらも期待が持たれている。
映画との連動が、マンガの売れ行きにどのくらい跳ね返るか。この春の動きは非常に興味深い。
※月刊『創』5・6月合併号 特集「マンガ・アニメ市場の変貌」

※Yahoo!ニュースからの転載