- 2019年04月21日 11:15
なぜ役員と平社員で成果に大差がつくのか
2/2▼起床編
カーテン、冷暖房……心地よく起きるひと工夫は
■なぜ役員は、寝起きがいいのか
役員の過半数は「すっきり起きられる」と答えている(図1)。

「温度の感受性が加齢とともに落ちてくるのと同様に、眠気の感受性も落ちます。役員は平均年齢が高めですので、寝不足であるにもかかわらず、すっきりした感じがしている可能性はあります」
心地よく起きるために「カーテンを開けて眠り、朝日を浴びるようにする」人が、役員・平社員ともに3割ほどいる(図2)。
「夏はやめましょう。早く目が覚めてしまいますし、日の出とともに室温が上がります。起床後に太陽の光を浴びるとよいでしょう」
起床後には、平社員の24.1%が「SNS」、役員の21.5%が「仕事」をしている(図3)。
「朝はポジティブに情報を整理できるというメリットがあります。就寝直前にその日の反省をしたり、次の仕事の予定を考えるという人は、一般に多くいます。しかし、夜は思考がネガティブになりやすいので向きません。ただし起床後1時間は“睡眠慣性”によって脳の働きが上がってきにくい。歯磨きや朝食、シャワーを優先させ、その後に行うといいでしょう」
▼習慣編
昼寝、外食、飲酒……続けてよい行動は
■なぜ役員のほうが、毎日実践するのか
「昼寝」は役員・平社員とも2割以上が毎日しており、約6割の人が生活に取り入れているようだ(図1)。

「日中眠い場合は、17時までに10~15分程度の短時間仮眠をとるといいでしょう。家に帰ってからソファでテレビを見ながらウトウトするのは最悪。いざ本格的に眠ろうとしたときに、寝付きが悪くなるうえ、眠りが浅いので夜中に何度も目がさめ、それでまた日中に眠くなるという悪循環に陥ります」
読書についても平社員より役員のほうが習慣化している(図2)。
「幅広い教養がなければ役員になれないという証しでしょう。ただ役員は、5割以上が毎日外食をしていて(図3)、飲酒も6割以上が毎日(図4)。睡眠負債とあわせて考えると、体調は大丈夫なのかと、心配せざるをえません」
「運動」を習慣化しているのは平社員の半数未満に対し、役員は6割以上が行っている(図5)。
「いい睡眠には、適度な運動が必要です。ただし、起床後すぐに激しい運動をするのはNG。血圧が急激に上がり突然死を招いたり、自律神経が乱れたりしかねません」
▼寝具・環境編
枕、布団、かたさの好み……こだわりの有無は
■なぜ寝具は消耗品と考えるべきなのか
「寝具へのこだわり」は平社員より役員のほうがあるが、それでも17.8%にすぎない(図2)。

「質のいい睡眠をとるには自分に合った寝具にこだわりたいもの。毎日150円のペットボトル飲料を3年間買い続けたと考えれば、16万4250円。寝具は消耗品です。3年おきに見直しては」
枕や布団・ベッドは、役員のほうが「かたい」ものを好み、平社員のほうが「やわらかい」ものを好む傾向がある(図3、図4)。
「枕は夏用と冬用で使い分けてください。夏は頭を冷やすために通気性のいい枕。冬は肩と首を温めることを意識します。ベッドや布団のかたさの好みは、腰痛が影響しているかもしれません。やわらかいと気持ちがいいと感じますが、腰が沈み寝返りを打ちにくいので、腰痛を悪化させやすいからです」
夏場のエアコン利用については、平社員のほうが消極的だ(図5)。
「冬はエアコンなしでも、寝具でかなりカバーできます。しかし夏は、エアコンによる室温管理が最重要。寝室のエアコンこそ性能が一番高いものを選ぶべきですし、積極的に活用したいものです」
※調査概要:「会社役員」107人、「平社員」108人にインターネット調査を実施。調査期間は2018年7月18~19日。
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医学博士
睡眠評価研究機構代表、日本睡眠改善協議会理事長。睡眠研究のパイオニアとして知られる。著書に『命を縮める「睡眠負債」を解消する 科学的に正しい最速の方法』など。
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(小澤 啓司)
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