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「飲み会はスキルと関係ない。”損切り”じゃないが、いても意味がないと思った」会社を辞め、YouTuberに…若者のホンネは


 1日、全国で約43万人の"平成最後の新社会人"が入社式に臨んだ。希望に胸を膨らませる若者もいる一方で、1週間後のSNSには「ワイは仕事辞めたからニートやで」「母さんに仕事辞めたって言ったら怒るよね」といった投稿も。

 今、若者が3年以内に会社を辞める割合は3割を超えており、受け入れる企業の大人たちは困惑しているという。

 「"損切り"じゃないが、いても意味がないと思った。飲み会とか、ルールとか、スキルには関係ないのに、それがイコールで見られる意味が分からない。そういうのを重視していた会社なので、辞めて正解だった」。


 番組制作会社に勤務していたいとうさんも、最初の会社をわずか3か月で退社、2社目も1年ほどで退社した。「電話に出ない」「遅刻は当たり前」「仕事中にスマホでゲーム」「注意すると逆ギレ」といった行動もあったという。

 「大きなミスをしても、基本的に責任をかぶるのは上の社員達(上司)なので、番組が失敗しても別に僕の名前が傷つくわけではない。会社には居づらくなるが、最終的には他の場所に行けばいい。逃げ道にはなるが、そういう考え方もある。縛られるのがあんまり好きじゃないし、自分の作った動画がそのまま流れるならいいが、あれを直してくれ、ここをこうしてくれと言われるのは嫌。これはこうだからこうだ、みたいな社長のルールみたいなのが合わなかった」と話す。

 一方、いとうさんの元上司は「先輩に敬語を使わない(敬語は時間の無駄と思っている)」「人と話すときにガムを噛んでいる」「仕事を教えている最中に携帯をいじる」「会議中、周りが我慢していても自分はタバコを吸う」「メモを取ってといったらボイスレコーダーを回す」といった態度に困惑したと明かす。

 しかし、いとうさんは「敬語は考えて喋られないといけないし、ガムを噛むのは別に悪いことではないと思う。集中力が増すという論文も出ているし、野球選手はみんな噛んでいるけどどうなの?という話になる。スマホいじるのは、他の上司から連絡が来たから。クソどうでもいいことを喋る人がいるから、ゲームをしていたこともあったけど…」と説明した。


 現在は番組制作会社で身につけた技術を活かし、YouTuberへ転身したいとうさん。「めちゃくちゃ楽しい。制作会社時代の僕はADだったので、やりたいことができなかった。ADからディレクターになったとしても、チーフディレクター、その上の演出家、総合演出、そして最後にプロデューサー、というフィルターが何枚もある中ので、自分がいいな、面白いなと思った部分も、その人たちの感性に合わなければゼロになってしまう。でも、YouTubeの場合はそこの純度が100%。すごくいい仕事だと思う。2か月後には月収100万くらいいくんじゃないかなと思っている。自信は120%」と意気込む。


 そんないとうさんに対して、企業でマナー研修を行う接遇講師の平林都氏は「会社があなたの言う通りにしていたら残っていたのか?あなたの言うことを全て聞いていたら、会社は潰れていたと思う。YouTuberの時代が終わったら、その続きはどうなるのか。辞め癖がついていないか」と質問。

 するといとうさんは「伝統工芸士や刀鍛冶だったら経験値がものを言うので仕方ないかもしれないが、今は自分のスキルにもの言わせて起業したりする時代。師弟制度のようなのは時代に合わないし、僕はスキルを伸ばしたいと思っていたので、僕に合わせてくれていたら会社にも残っていたと思う。だから辞め癖ではないし、YouTuberの続きは、身近で人気になりやすいものが出てくるので、乗り換えていくということ」と反論。「年上でも"クソだな"と思う人がいっぱいいる。自分がランク15で、上司がランク10だったら、1万時間プレイしてもレベルは僕の方が上。それと一緒で、美容師がシャンプーしているのはスライムを倒しているのと同じ。カットをやらせてもらった方がスキルになる」と持論を展開した。

 平林氏は「シャンプーするという中には、技術を勉強するだけでなく、お客様に慣れることを学ぶ意味もある。新しいところに向かっていくなら違うけど、自分がそこを目指したならら、勉強していくことも大事だと思う」と話した。


 柴田阿弥は「新卒期間という、何にも代えがたい時間、資産を会社に提供しているとも言える」と指摘。慶應義塾大学の若新雄純特任准教授は「昔から同じような若者はいたと思うが、"生意気だ"と大人に抑えられていた。しかしネットが出てきたことで、"よく言ったな"という人や、ファンも付いてくるようになった。これがインターネットの面白いところだと思うし、そうでなければ、いとうさんは"世間知らず"というレッテルで終わったかもしれない」と分析。

 また、ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「スタートアップ業界でいえば2、3年で転職するのは当たり前だし、そうやって少しずつスキルをつけていうという考え方もある。かつてパワハラされても辞めなかったのは、会社が一生続くし、安定しているからという前提があったという面もあった。最近の若いやつはダメだよねっていう流れで番組を作ろうとしていることが見え見えなのは良くない」と話した。


 ふかわりょうは「私の場合、どんなに"この時間、無駄だったな"と感じたとしても、"無駄なものはない、それがどこかにいざなってくれるかもしれない"と思いたいタイプ。嫌味で言っているのではなく、前の会社の居心地が良かったらYouTubeにはなれなかった。その意味で良かったねと思う。でも、成約を受けることを不自由と取るのか、楽しいと感じるのかでの違いもあると思う。受注して、クライアントの意見を聞きながらやるのも意外と気持ちよかったりもすると思う」とコメントした。

 視聴者からは、「ちょっとぶっとんでいるけど、いとうさんの気持ちはわかるなあ」「結局、飯を食えるかどうかがすべてなので、態度や性格はあまり関係ない。別の世界と仕事をする可能性を考えたら、意味不明だと思えることにも慣れておかないと、世界を閉じてしまうことになるのでもったいない」といったコメントが寄せられていた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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