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【読書感想】ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない ☆☆☆☆

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ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない (角川新書)
作者: 電ファミニコゲーマー編集部
出版社/メーカー: KADOKAWA
発売日: 2019/03/09
メディア: 新書
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Kindle版もあります。

ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない (角川新書)
作者: 電ファミニコゲーマー編集部
出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
発売日: 2019/03/09
メディア: Kindle版
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内容紹介
賢者は歴史に学ぶ――すべてのクリエイターに捧ぐヒット企画の開発秘話

ゲームを作る人々の証言や活動の記録を残していきたい。それもできるだけ、躍動感あるクリエイターたちの奮戦の物語として、多くの読者に読まれるものとして──。

「ゲームの企画書」は、そんな想いから始まった連載シリーズ。ゲーム史に名を残した名作ゲームのクリエイターの方々に製作時のエピソードをお聞きして、まとめていくインタビュー企画である。

第1章 伝説のアーケードゲーム『ゼビウス』 遠藤雅伸×田尻智×杉森建
第2章 国民的ゲーム『桃太郎電鉄』 さくまあきら×桝田省治
第3章 1000回遊べる『不思議のダンジョン』 中村光一×長畑成一郎
第4章 「信長」から「乙女ゲーム」まで 襟川陽一×襟川恵子×佐藤辰男

 『電ファミニコゲーマー』で連載されている『ゲームの企画書』を書籍化したものです。

 この連載、40年近くテレビゲームで遊んできた僕にとっては、「こういうのが読みたかった!」という内容なんですよ。

 懐かしいゲームの「生き証人」たちが、リラックスできる仲間と対談形式でざっくばらんに語り合っている様子には、読んでいるだけで僕もニヤニヤしてしまいます。

 僕はずっとゲームで遊ぶ側だったのですが、ゲームを作る側からみた「このゲームのすごいところ」というのが、遊ぶ側の視点とはけっこう違う、というのも新鮮に感じました。

 この本の最初に収録されているのが、『ゼビウス』で、遠藤雅伸さんと、『ポケモン』の田尻智さんが、『ゼビウス』発売当時の話をされているんですよ。

 『マイコンBASICマガジン』で、『ゼビウス』に関する「うる星あんず」さんたちの記事を読んでワクワクしていた、「ゲームセンターには立ち入り禁止」だった小学生の頃の自分を思い出さずにはいられませんでした。

――マトリックス社の大堀康祐さんが若い頃に出した、『ゼビウス1000万点への解法』の話ですね。

田尻智:僕が同人誌「ゲームフリーク」を始めた頃、日本のあちこちに同じことを考えている人が登場していて、うる星あんずさんはその一人でした。

 ただ、彼のグループは進学校に通っていたんです。それで、同人誌を作り続けるのが難しくなったときに、専門学校に通っていた僕らに「”ゲームフリーク”を続ける気があるなら、一緒に出してくれ」と委託してきたんですよ。そういう経緯で、僕たちが『ゼビウス1000万点への解法』の通販広告を、「マイコンベーシックマガジン」という雑誌の付録だった「スーパーソフトマガジン」に出すことになったんです。

 僕自身も「ゲームフリーク」の創刊時に『ゼビウス』特集をやったのですが、ナムコの公式資料や実際のプレイでわかる範囲での情報しかわからなかったんです。ところが、『ゼビウス1000万点への解法』には、開発のコードネームや絶対に出てこないはずの資料が載っているじゃないですか。驚きましたよね。

遠藤雅伸:あれは、僕が渡した資料のせいですね(笑)。

 実は、『ゼビウス』をリリースして2週間目に、あのゲームを「クリアした」というやつが連絡してきたんですね。それが、うる星あんずでした。

 でも、あのゲームって、そもそもクリアできるような作りになってないでしょう。それで、彼に「嘘こけ」と答えたら、「6時間プレイしたら、バグで飛んだ。これ以上は進まないんだから、クリアだろう」と言ってくるわけです。

田尻:そういう話がありましたね(笑)。

遠藤:で、さらに今度は「俺のクリアした様子を見てくれ!」と言って、VHS3倍モードの6時間のビデオを送ってきたんですよ。

一同:(笑)

 『ゼビウス』のアーケード版がリリースされたのは、1983年ですから、今から36年前になります。

 当時は、ゲーマーとゲームの開発者の距離は、こんなに近かったのです。

(田舎住まいで、近所のデパートのゲームコーナーで「100円……高いな……に」と『ゼビウス』のデモ画面を一生懸命見つめていた小学生の頃を思い出します。当時は、ゲームセンターに行くと大人に「補導」されることもあったのだよなあ)

 『桃太郎電鉄』について、さくまあきらさんと桝田省治さんが語っておられる項も、すごく面白かったのです。

『桃鉄』って、これだけ長い間みんなが遊んでいて、『アメトーク』でもテーマになったくらいなのに、「すごろくの延長+キングボンビー」という感じで、その「ゲームデザインのすごさ」について、考えたことはありませんでした。

 この本に収録されている対談を読んで、万人が遊んで楽しくなるようにするための工夫やバランス感覚、さくまさんの『週刊少年ジャンプ』での経験の積み重ねが、『桃鉄』を支えているということがわかったのです。

桝田省治:僕は、最初のファミコン版のときは、敵の社長さんの思考ルーチンを書いたんですよ。なぜなら、誰も考えてなかったから(笑)。といっても、用意したルーチンは1種類だけだったから、各社長の違いはどこかのパラメーターをいじってるだけだね。

 ただ、『桃鉄』って、さくまさんが全てに目を通して作られているんですよ。意外でしょう(笑)。細かい確率も自分でいじるし、メッセージも細部までこだわって作っていますからね。カードの名前だって自分で決めてるし、イラストや音楽の発注も細かく指定付きで渡すでしょう。

さくまあきら:「ここで、こういう曲にしてくれ」という指定は全て入れてますね。ジャンプ放送局をやっていたので、文字から絵まで幅広く感覚がついているというのはあると思います。

 さくまさんは「全体を統括している」というか、おおまかな意見を述べるくらいで、「このゲームの象徴」みたいな立場で名前を出しているだけだと僕は思っていました。この項を読めば読むほど、さくまあきらという人がいなければ『桃鉄』は生まれなかったし、多くのメーカーからコンシューマーでのすごろくタイプのボードゲームの作品が出たにもかかわらず、いずれも『桃鉄』になることができなかったのは、さくまあきらがいなかったから、なのだな、と痛感します。

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