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どうなる衆議院・沖縄補選 「オール沖縄」優位も自公は組織票固め(渡瀬夏彦)

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最後の追い込みに駆け回る屋良朝博候補(左)と玉城デニー知事。(撮影/渡瀬夏彦)

4月21日投開票の衆議院大阪12区と沖縄3区の補欠選挙において、野党共闘が実現した無所属候補の戦いぶりが注目を集めている。沖縄在住の筆者としては、後者の模様を危機感をこめつつお伝えしないわけにはいかない。

沖縄の場合、非常にわかりやすい選挙である。玉城デニー衆議院議員(当時)が知事選出馬のため空席となった議席。その玉城知事からバトンを受け県議会与党全会派、労働団体、企業などからなる「オール沖縄」勢力の支援を受け、国政野党のほとんどがバックアップする屋良朝博候補を選ぶか、それとも知事選や県民投票結果などの民意を無視する形で辺野古新基地建設工事を続ける安倍自公政権の全面支援と維新の協力を得た島尻安伊子候補を選ぶか、である。

4月14日付の地元紙2紙は世論調査をもとに情勢分析を掲載した。『琉球新報』の1面トップ記事は「屋良氏優位 島尻氏猛追」、『沖縄タイムス』のそれは「屋良氏先行 島尻氏追う」。だが屋良陣営にとっては油断大敵というべき情勢調査の結果であろう。

2018年2月の名護市長選挙を思い起こさざるを得ない。当時の現職・稲嶺進市長は「辺野古の海にも陸にも新しい基地は造らせない」という公約を2期8年貫き、新基地容認と引き換えの米軍再編交付金を政府からカットされても新たな財源を確保し、名護市の予算を増やし続けてきた。

その実績と人格に定評のある市長が辺野古新基地容認派の市議会議員である相手候補(渡具知武豊氏)に負けるわけがない、と選対本部も多くの支持者も思い込んでいた。選挙中の情勢調査は「稲嶺氏やや先行 渡具知氏猛追」(1月30日付『沖縄タイムス』)だった。しかし結果は渡具知氏が2万389票を獲得、稲嶺氏は3458票差で完敗した。

相手候補が新基地建設問題を争点から外す戦術を取り、期日前投票への動員など自公の組織票固め作戦が功を奏し、一方、稲嶺候補はネット上や怪文書ビラなどで事実無根のデマ攻撃にさらされた厳しい選挙戦だった。だが、それでも筆者は稲嶺陣営の「油断」が最大の敗因だったと認識している。

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