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〝懐メロ〟番組は「脳の老化」を進行させる?

「小銭を出さずお札やカードで支払う人は脳の老化が進行中!?」

こんな見出しの特集記事が、先日夕刊紙に掲載されていた。

記事は「脳の老化」について書かれているものだったが、「認知症」や「アルツハイマー」などは〝将来不安〟の一つとして気になるものである。

確かに、ここ数年は、高齢化社会を反映してテレビ番組ばかりか週刊誌、新聞まで健康問題を大特集している。ここまで健康問題が扱われているってことは当然、視聴者や読者の関心や反響が高いということだろう。

「漢字がパッと書けない」脳の老化に関係する言動

写真AC

それはさておき、冒頭の見出しだが、記事を読んでいくと「脳の老化に関係している言・行動」について

1、会話の言葉の中で「アレ」とか「あの…」を多用するようになった、
2、過去に何度も会っていて顔が浮かんでいるが名前が出てこない。
3、パソコンばかり使っているためか漢字がパッと書けなくなった。
4、自分の行動を確認するような独り言が増えた。

などの事例を挙げていた。が、実は、それだけではないらしい。上記4項目の上に「時代劇などワンパターンのドラマを観るようになった」とか「カラオケで歌う曲はほぼ決まっている」なんてことも「脳の老化」として挙げていた。

もっとも「会話の中で〝アレ〟とか〝あの…〟」なんて言ってしまったり、「顔に覚えがあっても、名前が思い出せない」というのは、単に脳がフリーズしただけのことで、脳の老化で「記憶力が低下」しているわけではないらしい。しかし問題は…。

カラオケでいつも決まった曲を歌うのはヤバい

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この特集記事の中では、「加藤プラチナクリニック」の加藤俊徳院長が解説しているのだが、日常生活の中で最もヤバいのは「ワンパターンのドラマを好むようになっている」ことや「いつもカラオケで歌う曲が決まってしまっていること」なんだとか。

これは「新しいことが理解しにくくなった表れ」だという。ということは、音楽で「懐メロを好む」のもヤバいということになる。

つまり、これは「脳が安心する」からだそうで「脳がマンネリ化に支配されて新しいものに対して鈍感になっている証拠」と論じている。

昨今は、テレビを観ると、テレ朝は平日の早朝に「おはよう!時代劇」として「暴れん坊将軍」を再放送しているし、もちろんBS放送での再放送は当たり前、それよりCS放送には「時代劇」専門チャンネルまであるではないか。

また、地上波での音楽系番組にしても、タモリが司会をするテレ朝「ミュージックステーション」を除いたら、ほとんどが〝懐メロ〟で構成されている。それどころか各民放局が夏や秋に競う長時間の音楽特番にしても、その中身といったら過去の「秘蔵」とか「名場面」を盛り込んだ懐かしのヒットメロディである。

紅白は究極のマンネリ 老化を進行させるTV局

BLOGOS編集部

年末の「NHK紅白歌合戦」に至っては、究極のマンネリで応援合戦を除いたらほとんどが昭和の名曲や平成初期のヒット曲ばかりだったりする。もっともヒット曲が出てこないのだから仕方がない。

しかも、4月29日には北島三郎や松田聖子らが出演して平成の「紅白」を懐かしむ特番「総決算!平成紅白歌合戦」を放送するという。その狙いは分からないが、卒業した昭和の〝紅白OB〟が振り返る「平成紅白」っていうのは、どこか違和感を感じる。が、この調子では、きっと「令和」になったら、昭和とか平成とか元号では表現せずに、西暦で表現する〝懐メロ紅白〟になっていくに違いない。

もはや〝懐メロ〟からの脱皮は無理だろう。

そう考えると、もはやテレビ局というのは日本人の〝脳の老化〟を虎視眈々と狙っていることになる。

しかし、かくいう私も「時代劇ドラマ」や過去のドラマを繰り返し観るのは好きだし、それこそ新曲を聴くより〝懐メロ〟を聴いて、一緒に口ずさんでいる方が気が楽。カラオケにしても大抵、歌う曲は決まっている。「次は何を歌おうか…」「今日はチャレンジ」なんていうほどレパートリーもないし、そもそも歌えない。これは確実に「脳の老化」が進んでいるということだろう。

クレカや交通系ICカードも老化の要因に

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テレビだけの問題ではない。日常生活においても老化のサインはあるという。

ランチでいつも同じ店にしか行かないとか、現金での支払いが面倒だからと小銭を使わずクレジットカードや交通系ICカードで支払うのも老化の要因になるらしい。

世耕弘成経済産業相は「日本が、キャッシュレス対応の世界のトレンドに少し遅れているというのが事実でありますので…」と、キャッシュレス化へのムードを高め、現金ではなくクレジットやICカードでの決済を推し進めようとしている。ところが、逆にキャッシュレス化は〝脳の老化〟に拍車をかけるのだという。要は「小銭を持って、常に細かく数える習慣を持つことが大切」というわけだ。

確かにお札や小銭を持つのは面倒だという人も多くいる。お笑いタレントの中には「財布なんて持たない」なんて豪語している者もいる。ま、お金の支払いについて一般人とタレントとは全く比較はできないが、大抵の人気タレントの場合は、面倒なことは全てマネジャーや側近にやらせるから、それは確実に「脳の老化」につながっていくはずである。

利便性求める国策で失われるもの

それにしても、何だかんだ言っても本来、日本では現金での支払いが「美徳」とされている部分がある。しかし、政治家や官僚らはどうか分からないが、中国を例に挙げて、国は個人を含め全てを管理していきたいだろうから、どうしてもキャッシュレス化を推し進めていきたいはずである。これは国策だ。しかし、高齢化社会を迎える日本で利便性ばかりを求めていけば、失うものも多いというのも確か。

…とは言っても結局は、個人の問題ということになってしまうのだろうけど…。

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