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【巨大テックに対する規制強化の波】

イギリス政府が先週、インターネットに広がる有害な情報の規制を含めた対策を発表しました。法制化を目指し、独立の規制機関を設置するということで、グーグルやフェイスブックなどアメリカの巨大テックに対する規制が強化されることになります。

これを踏まえてアメリカでも巨大テックに対する規制と表現の自由をどう両立させるかという議論が活発になっています。

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FTは、Facebook’s reckoning? The global battle to regulate social media(フェイスブックに報いか?SNS規制の世界的な闘争)の中で、イギリスが先週、一般の人がコンテンツを投稿できるプラットフォームを提供する会社は、その中身に責任を持つした幅広い規制強化を提案し、対策を講じない企業には多額の罰金を科すとした刑事罰の案を披露したと報じています。

フェイスブックやグーグルは新たな現実を突きつけられていて、風向きの変化はウォルト・ディズニーのボブ・アイガーCEOの発言に象徴されているとしています。「ヒットラーはソーシャル・メディアを手にしたかっただろう。過激思想の持ち主が望むもっとも強力なツールだ」と述べたということです。

規制強化の引き金となったのは、▼ニュージーランドでイスラム教の礼拝所が襲撃されて50人が死亡した銃の乱射事件でテック企業が十分な対応をしなかったという批判が強まったこと、▼イギリスのティーンエージャーが自殺したのはインスタグラムで自傷の動画をたくさん見たからだと父親が主張していることを挙げています。

米テック企業の後ろ盾はかつて米民主党だったが、民主党から大統領候補に名乗りをあげたエリザベス・ウォーレン上院議員が巨大テック企業の解体を公約に掲げるなど、これまた風向きが変わったということです。

Recodeは、民主党のペロシ下院議長がテック企業に対する規制は「新たな時代に入った(new era)」とインタビューで述べ、規制強化に前向きな考えを示したと報じています。

一方でウォーレン上院議員の解体論についてはよく読み込んでいないと答えるにとどまりました。

The Vergeはこうした動きについて対してフェイスブックのザッカーバーグCEOが先手を打って規制を求める考えをワシントンポストに寄稿したと伝えています。

これとは別に自主規制を発表し、News Feed, groups, stories, Messenger, Instagramで有害なコンテンツについて、削除し、縮小し、利用者に伝えるという3段階で臨むとしています。

USA Todayは、共和党が別の観点からフェイスブック、グーグル、ツイッターに対する規制強化を求めていると報じています。

テッド・クルーズ上院議員はフェイスブック、グーグル、ツイッターがリベラルな見方を尊重する一方で、保守的な投稿のリーチが届かないようなバイアスがあると主張し、議会の公聴会で「(アルゴリズムの)透明性が足りない」と述べたということです。

折しもフェイスブックは先月、ホワイトハウスでソーシャルメディアを統括するDan Scavino氏を“ボット”と誤って認識し、投稿をブロックする案件があったそうです。

フェイスブックのザッカーバーグCEOは、最大8700万人の利用者の個人データが外部に漏れた問題去年5月、米議会によばれ、共和党はこの機に乗じて左よりだと批判するなど、保守層のパンチング・バッグ状態が続いているとしています。

ザッカーバーグCEOの寄稿文

https://www.washingtonpost.com/opinions/mark-zuckerberg-the-internet-needs-new-rules-lets-start-in-these-four-areas/2019/03/29/9e6f0504-521a-11e9-a3f7-78b7525a8d5f_story.html?utm_term=.345b4640ab9d

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