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2019.3.19 文教科学委員会 「薄さ世界一 日本の性教育 ~それによる被害の拡大~」

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○山本太郎君
済みません、法務マターだったんですけど、どうしても大臣にということでお答えいただきました。ありがとうございます。

つまり、刑法上は、13歳未満であれば性行為に同意する能力がないとみなすと、13歳以上であれば性行為に同意する能力があるとみなすということですよね。十三歳というと、中学一年生とか二年生。しかし、性教育では性行為とは何なのか教えません。

性交同意年齢が13歳。つまり、性犯罪の被害に遭った場合、被害者は、暴行、脅迫があったか、どの程度抵抗したのかとか説明する責任持たされることになるんですよね。性交同意年齢、つまり、性行為に同意する能力があるとされる年齢が13歳なのにもかかわらず、性交について、性行為の仕組みや影響は十三歳の性教育では教えない。これおかしくないですか。

現在、日本の中学生が学んでいる性教育ってどんなものなんだろうと。先ほど教育学者の橋本紀子さん、この方がまた編著者として関わられた本で、「教科書にみる世界の性教育」というものの中では、日本の中学生が学んでいる保健体育の教科書を紹介されています。

中学三年の保健体育、健康な生活と病気の予防には、性感染症とその予防、エイズという単元があるそうです。この中では、性感染症とは性的接触によって感染する病気のことですとの説明から始まり、性感染症の病原体名、潜伏期間、症状、特徴、治療について解説する表が掲げられているが、性的接触とは何かがこれまで教えられていません。

また、性器クラミジア感染症について、特に若い世代で感染症が高いことが問題になっていますとの説明があり、原因として性的接触が出てきますが、でも、その前に性的接触とは何かを教えられていません。

基本的な部分を教えずにすっ飛ばして、その先に起こるリスクにのみ警鐘を鳴らして理解深まらない。当然ですよね。

資料の①。平成16年度の中学校保健体育科の教科書、過去に教科書検定で性交と書かれたものが性的接触に修正させられた件。検定意見として指摘されたのが、心身の発達段階に適応しておらず、程度が高過ぎるとのこと。性交という表現は中学生の発達段階に適さず、性的接触ならオーケーという判断なんですけど、意味不明なんですね、私からしたら。

しかも、その文言が性交であろうが性的接触であろうが、その内容を説明されないという。

いや、言わなくても分かるだろうおまえ、あれのことだよあれみたいな。いや、それはおやじの発想、世界観でしょうって。(発言する者あり※ここでやじが飛んだ)何ですか。何の話でしょう。(発言する者あり)えっ。ああ、真面目に仕事しろと言われているんですけど、真面目に仕事をしたらこうなるんですよ、おかしな話だから、余りにも。

性教育に対して、するべきではないという考えの方がいらっしゃるかもしれないけれども、それは意見の相違ですよ。私の質問時間です。私がしたい質問をする、私の表現でする、それは一人一人に与えられたことだと思います。お名前は言いません。

性的接触、何を意味するか。教科書では説明されていないのに、中学校の学習指導要領解説保健体育編には、性感染症予防について、性的接触をしないこと、コンドームを使うこと等が有効であることにも触れるようにするとあり、教科書では性的接触を避けることやコンドームの有効性について触れている。でも、セックスについて教わらなければ性的接触を避けると言われても本当の意味、分かりません。

高校の高等学校学習指導要領ですら、生殖に関する機能については、必要に応じ関連付けて扱う程度とするとなっている。これでは、生徒が避妊についてのスキルを獲得すること、難しい。

セックスのことは学校で教わることじゃない、自然に分かっていくことなんだといった超アナログ世代、昭和の忘れ物のような感覚、いいかげん捨てなきゃならない価値観です。なぜなら、しっかりとした教育を受けられないことで弊害が生まれるから。

性に関する知識をまともに教えられる機会がないことにより、日本では性経験のある女子高生の約8人に1人が性感染症に感染。10代から20代の女性に、自覚症状が少ないクラミジア等の性感染症や梅毒が流行していたということもあります。学校での性教育の不備、これが望まない妊娠、人工中絶の増加なども生み出しているのではないでしょうか。

文部科学省による調査、平成30年3月公表。公立の高等学校における妊娠を理由とした退学に係る実態把握結果では、平成27年から29年の間に妊娠の事実を学校が把握した生徒数のデータとして、全日制で1006人、定時制で1092人、2098人。ひどいですよね。

で、次、分かります、どういうふうにそれが影響を及ぼしているか、教育の少なさが。資料の②です。

性教育に関する啓発を行っているNPOピルコンが2016年、4千人の高校生を対象に行った調査。調査の設問、それに対する正解率の低さ、びっくりします。

精液がたまり過ぎると、体に影響がある、答えはもちろんバツ。

しかし、調査での正解者は24%。

膣外射精は有効な避妊法である、答えはバツ。

しかし、調査での正解者35%。

避妊に失敗したとき、七十二時間以内に緊急避妊薬がある、答えはマル。

しかし、調査での正解者は21%。

ピルでは性感染症を予防できない、答えはマル。

しかし、調査での正解者36%。

質問全体で平均正解率、約3割、分からないを選ぶ生徒も6割。もうむちゃくちゃじゃないですか、こうなったら、という話なんですよね。これ、しっかりと教育でやっていくべきだと私は思います。

一方、世界では、ユネスコ、WHOなどが、性の多様性を重んじ、子供や若者が性的、社会的にも責任ある判断と選択ができる知識とスキル、価値観を持つことを目的に、国際セクシュアリティ教育ガイダンスを作った。

このガイダンスでは、5歳から18歳を4段階に分けて、テーマごとに各年齢、学習目標を示している。

生殖というテーマでは、5歳から8歳の段階で赤ちゃんがどこから来るのか、9歳から12歳の段階で基本的な避妊方法についても確認。しかもこの段階、重要となる考え方として、無防備な膣内性交は妊娠したりHIVを含む性感染症に罹患する可能性があると、ここまでを、性交について日本で言う中学の入学前に教えることを目標としているんですよね。

これは専門家も警鐘を鳴らしています。日本産婦人科医会常務理事、教育新聞の記事で安達知子先生が御発言。いわゆる強姦は若年者に多く、毎年12歳以下の女子の強姦認知件数は70件程度を推移。小学生に対しても性交を含めた性教育を行い、知識を身に付けさせ、忌(い)むべき犯罪からの防衛行動を取らせることが必要であると。知らなかったら守れないということですね。

刑法では、性行為に同意する能力があるとみなされる年齢、性的同意年齢は13歳以上、それならば、大臣、性行為の仕組み、影響もその年齢に達する前までに教育する、これが大人の責任とはお考えになりませんか。いかがでしょうか、大臣。

○国務大臣(柴山昌彦君)
性に関する指導については、個々の生徒の間で発達の段階の違いも大きいです。

確かに、今おっしゃったとおり、法律の上では一律に強制性交等についてのラインが引かれているわけなんですけれども、学校全体で共通の理解を図ることですとか、保護者の理解を得ることにやはり一定の配慮が必要ではないか、また、集団で一律に指導する内容と個々の生徒の抱えている問題に応じ個別に指導する内容を区別して指導することが必要なのではないか。

そういった様々な配慮がありますので、今委員が諸外国において様々な事例として紹介をされたことが、今の中学校の学習指導要領にダイレクトに反映されていないではないかという御指摘なんですけれども、現時点においては特段不合理ではないというように私どもとしては考えております。

○山本太郎君
先ほどの調査の結果見ていただいたと思います。超不合理なんですよ。性に対しての知識を教育として受けていない子供たちが、どういうことか分からないまま、いろんな、ネットであったりとか、いろんな間違った知識を基に自分なりに解釈をしてやってしまって大変な目に遭ってしまうということがもう明らかになっているんですよ。

より明らかにするためにはどうしたらいいかといったら、学校の性教育の実態というものを文科省に調査していただきたいんです。これは特別支援学校、学級も含む全ての学校において性教育の実態調査をしていただきたいんです。その調査を基に学習指導要領の改訂をするべきなのか、しないべきなのかというところまで、私はちょっと考えていっていただきたいと。

まずは、全ての学校においての性教育の実態調査、東京都がやっているような校長先生だけが答えるようなものとか駄目ですよ。そうじゃない、親御さん、生徒、先生に至るまでの調査というものをお願いしたいんですけれども、検討していただけませんか。

○委員長(上野通子君)
柴山大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

○国務大臣(柴山昌彦君)
まずは、省内で検討させていただきたいと思います。

○山本太郎君
終わります。

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