
[16日 ロイター] - 米動画配信サービス大手ネットフリックス<NFLX.O>は16日、第2・四半期の有料契約者数が市場予想を下回る伸びにとどまるとの見通しを示した。 米ウォルト・ディズニー<DIS.N>などによる動画配信サービスの開始を控え競争激化も見込まれることから市場では警戒感が広がった。
株価は引け後の時間外取引で約1%安の355.02ドルとなった。一方、同社の第1・四半期決算は市場予想を上回った。
同社は第2・四半期の有料契約者数が500万人増えるとの見通しを示した。ファクトセットがまとめたアナリスト予想の548万人増を下回った。
インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ハリス・アンワー氏は「第2・四半期の契約者数の伸びが鈍化する兆しがあることに投資家は警戒している」と指摘。「ディズニーやアップルとの競争が控えていることが警戒をさらに強める要因になっている」とした。
第1・四半期の有料契約者数は全世界で過去最高の伸びとなり、1億4886万人に達した。米国外では786万人増と、リフィニティブIBESがまとめたアナリスト予想の714万人を上回った。
米国内では174万件増。予想の157万件増を上回った。
ネットフリックスは株主宛の書簡で、値上げを受けて若干の解約があったと明らかにした。
ディズニーとアップル<AAPL.O>による動画配信参入やアマゾン<AMZN.O>の動画視聴者の増加で競争圧力が強まるなか、ネットフリックスは新規顧客の獲得に向けて多額の投資を行っている。
ハーグリーブス・ランズダウンのアナリスト、ジョージ・サーモン氏は「(ディズニーなど)3社の時価総額の合計は約2兆2000億ドルで、打ち負かすのは難しい巨人ばかりだ」と述べた。
ネットフリックスは「新参企業がわれわれの成長に著しい影響を及ぼすとは見込んでいない」と表明。「オンデマンド型娯楽への移行は壮大な規模で起きており、われわれが提供するコンテンツの種類も異なるからだ」と説明した。
第1・四半期決算は、純利益が3億4410万ドル(1株当たり0.76ドル)と、前年同期の2億9010万ドル(同0.64ドル)から増加。1株利益のアナリスト予想平均は0.57ドルだった。
総売上高は45億2000万ドルと、37億ドルから増加。アナリスト予想平均は45億ドルだった。
*内容を追加しました。