記事

宇宙の探求の成果に拍手

 去る2月22日小惑星探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウへのタッチダウンを成功させた。はやぶさ初号機では必ずしもうまくいかなかった岩石サンプル採取に、ほぼ確実に成功したようだ。また4月5日にはインパクタの発射により人工クレーターを作り、25日にそれを確認し、その後再度サンプル採取を実施するという。

 人工クレーターの中には太陽風や放射能の影響に晒されてない岩石があるとみられ、サンプルリターン後、それに水やアミノ酸の存在が確認できるならば、地球の水や生命が外来のものかどうかという大きな課題に、一定の解答を用意してくれるのではと期待される。

 さらに4月10日には、世界で初めてブラックホールの画像が公表された。我が国の国立天文台が運営する南米チリのアルマ電波望遠鏡はじめ、世界の8つの電波望遠鏡を組み合わせて、ほぼ地球大の直径1万キロという擬似望遠鏡を構築し、5500万光年離れた乙女座M87の中にあるブラックホールである。

 この擬似望遠鏡の視力は、地球から月の表面に置かれたゴルフボールを識別できるという、驚異的なものという。ブラックホールの一枚の画像は、その存在を理論的に唱えていたアインシュタインの相対性理論が証明されたことにつながる。さらには相対性理論をバージョンアップする可能性も示唆している。今後の研究の進展に大いに期待している。

 このような宇宙を舞台とした科学探求の成功には心踊らされるものがあるが、一方、今後の防衛計画の大綱において、安全保障の新たなフィールドであるサイバー空間と宇宙空間が加えられることが明らかとなっている。宇宙分野では主に、スペースデブリ観測における国際協力、敵対的衛星の監視などが任務とされている。

 スペースデブリ観測においてはこれまで宇宙フォーラムが担当して来たが、小惑星の発見や軌道計算により、将来地球に接近または衝突する危険のある小惑星を特定する仕事も担当して来た。これらを防衛省に移管されることとなると、小惑星監視が圧迫される危険性があり、私も関係している「スペースガード計画」に支障が出かねない。しっかりと分野調整を行う必要がある。

あわせて読みたい

「はやぶさ2」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    リモート営業で絶対に使ってはいけないフレーズとその理由

    シェアーズカフェ・オンライン

    06月22日 08:31

  2. 2

    フランス人記者が菅首相の五輪めぐる答弁に憤り「私は日本国民のことを気にしている」

    ABEMA TIMES

    06月22日 10:32

  3. 3

    【プライムデー】、米国商戦夏の陣!Amazon Freshは地味にセールもエコシステムが拡大?

    後藤文俊

    06月22日 09:13

  4. 4

    「児童手当無し、高校無償化も対象外」高所得者への"子育て罰ゲーム"が少子化を加速

    PRESIDENT Online

    06月22日 09:33

  5. 5

    小中学生の観戦は止めるべし。満身創痍、痛々しいオリンピックになることは必至

    早川忠孝

    06月22日 17:54

  6. 6

    フェイク情報に騙されない教育とは:高校生の98%がネットで真偽を見誤る/米研究結果より

    ビッグイシュー・オンライン

    06月22日 08:18

  7. 7

    日本人はナゼ「貧乏になったこと」に気が付かないのか?

    内藤忍

    06月21日 14:24

  8. 8

    小池都知事が過労により静養 今週の公務は副知事が代理へ

    ABEMA TIMES

    06月22日 20:21

  9. 9

    「ウッドショックからウッドチェンジへ」林野庁の木材利用促進に違和感

    田中淳夫

    06月22日 10:21

  10. 10

    リニア工事の遅れが必至となった静岡県知事選 利便性が県民に知られない残念さ

    赤池 まさあき

    06月22日 14:15

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。