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熊本地震から3年、LINE履歴が伝える被災の記憶「具体的な行動記録を残して教訓に」


 熊本地震発生から16日で3年。地震直後の混乱の中で交わされた“LINE履歴”をまとめた書籍『熊本地震4.16あの日僕たちは LINEでつないだ避難所運営の記録』(熊日出版)が1日に発売された。

 まとめられたのは、自らも被災しながら避難所運営に携わった熊本県立大学の学生のグループLINE。例えば、以下のようなリアルなやりとり(抜粋)が載せられている。

【2016年4月16日(土)】

18:04 内川:サブアリーナおにぎり足りません

18:04 森本:情報3いちごが大量に余りました。おにぎりはなくなりました

18:05 川野原:アレルギーの方には配らないでください

18:06 山元(教職員):教員より アレルギーの方は配らないというよりかは本人、家族判断でうけとるか決めて下さい!

18:12 野平:ぱんのこりないですか

18:12 石崎:おにぎりが足りなくなったら団子やパンで対応してください

18:13 青木:おにぎりがええて

18:13 内川:わたしらのおにぎりは絶対ダメ?

18:04 武崎:いや、渡しましょう

18:14 山元(教職員):教員より それは学生判断でしないでください


 これらのLINEをなぜ本にまとめようと思ったのか。当時大学2年で、避難所リーダーの1人だった新井祥さんは「熊本県立大学理事長(当時)が、被災直後のLINE履歴を『防災を考える上で貴重な資料だ』と注目したことが書籍化のきっかけ」と説明。また、「震災は『きつかった』という漠然とした記憶ではなく、具体的な行動記録を残して教訓を伝えることが大事」だとしている。


 なお、避難所運営のLINEルールも設けていたといい、「リーダー」「ボランティア本部」「各避難場所」に分けて方針決定や情報共有を行ったほか、「不要な返信をしない」「スタンプは押さない」「重要な情報はノート機能で残す」などを徹底していたという。


 臨床心理士で明星大学准教授の藤井靖氏は「集団の中での意思決定プロセスの履歴を見られるのは良いこと」とし、「グループLINEに入っている人たちも被災者なので、安易に真似するというよりも、別のところで心理的な支え合いも作れればいいと思う」との見方を示した。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

▶︎【映像】「漁師のための銭湯を」宮城・気仙沼 被災地“移住女子”の挑戦

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