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被疑者取調べに関する申し入れ書

4月8日付で東京地検検事正あてに以下の申し入れ書を送付しました。

被疑者取調べに関する申入書

 私どもは4月4日早朝に会社法違反により逮捕されたカルロス・ゴーン・ビシャラ氏の弁護人です。

 ご承知のとおり、ゴーン氏は当初から、検察官の取調べに対して、私ども弁護人の助言にしたがって一切供述しないこと、そして、検察官から要求されるいかなる文書にも署名しないことを明確に表明しております。それにもかかわらず、御庁特別捜査部の検事は、逮捕当日から今日に至るまで、休みなく東京拘置所内の取調室を訪れ、数々の持病のある高齢の被疑者に対して、弁護人の立会もないままに、連日2時間以上にわたって尋問し続けています。

 ゴーン氏は、検事の執拗な尋問に対して、「弁護士の助言に従う」「お話しすることはなにもない」「これは時間の無駄ではないか」と述べて、尋問をやめるように求めています。にもかかわらず、検事は直ちに尋問をやめるどころか、話題を変えるなどして質問を繰り返し、彼が供述をするまでいつまでも尋問を続けるという気勢を示して、ゴーン氏に供述を強要しようとしています。

 このような取調べのやり方は、ゴーン氏の憲法上の権利である黙秘権・供述拒否権を甚だしく侵害する違法な捜査であることは明らかです。また、それは、拷問禁止条約が定義する「拷問」(1) にほかなりません。

 私どもは貴職に対し、このような非人道的な行為を直ちに中止するよう申し入れます。本人が供述拒否の意思を鮮明に示しているにもかかわらず、狭い取調室のなかで供述することを執拗に「説得」すること自体が黙秘権の侵害であり、拷問にほかなりません。取調室にゴーン氏を連行すること自体をやめて、あるいは、せめて弁護人を立ち会わせて、ゴーン氏の黙秘の意思を確認した段階で取調べを中止して彼を居室に戻していただきたい。
以上


[注]
(1)「身体的なものであるか精神的なものであるかを問わず人に重い苦痛を故意に与える行為であって、本人若しくは第三者から情報若しくは自白を得ること***を目的として***公務員により***行われるもの」(拷問禁止条約1条1項)。

※ なお、東京地検特捜部検事による取調べは本日(4月12日)まで連日連夜休みなく行われています。検察官は黙秘権を行使する65歳の被疑者に対して、毎日5時間近く取調べを続行しています。

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