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【読書感想】中国人のこころ: 「ことば」からみる思考と感覚

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中国人のこころ 「ことば」からみる思考と感覚: 「ことば」からみる思考と感覚 (集英社新書)
・作者: 小野秀樹
出版社/メーカー: 集英社
・発売日: 2018/12/14
・メディア: 新書
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Kindle版もあります。

中国人のこころ「ことば」からみる思考と感覚 (集英社新書)
・作者: 小野秀樹
・出版社/メーカー: 集英社
・発売日: 2019/01/18
・メディア: Kindle版
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内容紹介
『中国嫁日記』作者・井上純一先生推薦!
中国人の考え方がわかるようになる一冊。

日本人「あなたたちは、いま何時だかわかっているのか!?」 中国人「……夜の2時半です」
日本人バスガイドさん「皆さま、お疲れ様でした」 中国人観光客「いえ、私は別に疲れていません……」

上記のような「噛み合わない」やり取りは、今日もまたどこかの日本人と中国人との間で交わされているに違いない。

それではなぜ、こうした誤解やすれ違いが生じてしまうことになるのだろうか?
その答えのカギは、日本語と中国語のそれぞれの「ことば」がもつ特質と、それぞれの発想法の違いにあるのだという。

本書は、30年以上にわたり中国語を研究してきた著者が「言語」を切り口にして、日本との比較を行いながら中国人に特有の思考様式や価値観について分析・紹介した、思わず笑える知識が満載のユーモア溢れる言語文化論である。

グローバル化が進み、中国人との日々の接点が増えている現代日本人にとって、必読の一冊だ。

中国人の観光客は、声が大きくてうるさい、とか、トイレの使い方が汚い、とかいう話を聞くことが、数年前まではよくありました。九州、とくに福岡には、中国から来る人がけっこう多いですし。
仕事上も、中国から来た人は、自己主張が激しくて、こちらの都合を考えてくれない、というのを何度か耳にしてきました。

ただ、最近は、お互いに慣れてきたのか、中国も先進国化してきた、ということなのか、マナーの面での批判というのは、そんなに聞かなくなってきたんですよね。

この本、「使っていることば」の面から、中国人のものの考え方、そして、日本人との違いを分析する、というものです。
新書だし、そんなに難しくはないと思い込んで読み始めたのですが、内容はけっこう本格的で、長年「ことば」を研究してきた著者が、さまざまな体験やデータ、経時的な変化に基づいて書いたものです。

それだけに、中国語にあまり興味も予備知識もない、という人にとっては、かなり敷居が高いと思いますし、仕事や学校、日常生活で中国から来た人たちと接する機会が多い人にとっては、「こういう考え方が背景にあって、彼らはああいうものの言い方や行動をするのだな」と、腑に落ちるところが多いはずです。

日本人の感覚では、「その言い方は『失礼』なんだけど……」という表現であっても、彼らにとっては「あたりまえ」であり、悪意はまったくない。
でも、その背景を知らないと、どうしても「カチンとくる」ことになってしまいます。

中国語には”自己人”という語とそれが有する概念がある。この語は、一般に「身内」と訳されることが多いが、直訳すれば「自分寄りの人・自分の側の人(people one one's side)」という意味であり、日本語の「身内」よりも意味が広い。

社会心理学や経済学の用語などで使われる際には、英語で”acquaintance”と訳されることもあり、知人や友人の類までを含む。

一方、日本語の「身内」は血縁関係に基づく親族を第一義とし、タテ社会的色彩の濃い組織の構成員や、ひとりの親分に属する子分たちを指すこともあるが、いずれも血縁関係になぞらえた意味を持つ。

日本人社会における「身内」とは、縁で結ばれ、「長」を中心として結束を持つ集団のメンバーを指し、その集団は閉鎖的な集合であるイメージが強い。

(中略)

「あなたは私、私はあなた」という意識に基づけば、”自己人”に対して、お礼を言うという礼儀に則った行為を行うことは、元来中国人にとって非常に違和感を覚えることであり、そのことによってかえって相手との間に疎遠な感情が生じてしまうのである。

自己同一化している相手であってみれば、言わば自分で自分に礼を言うような行為であり、中国人の感覚としては非常に妙なことに感じられる。この感覚は従来中国人の意識において、かなり普遍的なものであった。

ところが、現在では、その意識にも少し変化が見られる。筆者が行ったアンケートでは「親や親戚に礼を言うか?」という質問を設けたが、親にも親戚にも礼を言うと回答した人は全体の55%に上った。さらに、親には言わないが、親戚には言うと答えた人を加えると、68%に達する。

しかも、特別なことをしてもらった時というよりも、日常手助けをしてくれたり、普段の生活で何か品物を貰ったりした時にお礼を言うという回答が多くを占めた。お茶を入れてくれた時でも言うという人もいた。

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