
企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は4月2日、「仕事にやりがいを感じる都道府県ランキング」を発表した。
都会から地方へ戻るUターンや、別の地方に移住するIターンなどが注目されている。生活費が抑えられる、満員電車に乗らずに済むといったメリットがある一方、「仕事の選択肢はあるのか」、「これまでのキャリアを活かせる職場は見つかるのか」などの不安も聞かれる。
そこで、「仕事のやりがい」評価の平均点を都道府県別に抽出し、高い順にランキングにした。都会と地方で「仕事のやりがい」に差はあるのだろうか。調査期間は2016年4月~2018年3月。「キャリコネ」のユーザーによる「仕事のやりがい評価」(5点満点)の平均を都道府県別に抽出し、ランキング化した。
東京都「新しい情報に常に触れられる。好きな人にはもってこい」(日本マイクロソフト)
口コミによると、「仕事のやりがい」評価が高かった企業は、若いうちから責任のある仕事を任されたり、裁量権が大きかったりする傾向にあるようだ。
上位10都道府県のうち、半数が中国・四国地方だった。個人規模の紳士服店から世界的アパレルメーカーへと成長した山口のユニクロ(持ち株会社:ファーストリテイリング)や、社員数6名からスタートし、現在はグループで社員数4000人以上の大手食品メーカーとなった愛媛の日本食研ホールディングスなど、ジャパニーズ・ドリームを実現した企業も生まれている。
鳥取の「谷口・青谷和紙」や秋田の「わらび座」など、日本伝統にまつわる事業を展開する企業の評価が高かったのも特徴的だ。
1位:山口県(仕事のやりがい評価:3.14)
山口の紳士服店から世界のアパレルメーカーへ 「ファーストリテイリング」の口コミ
「誰が正しいかではなく何が正しいかで判断・行動できる会社です。理念に則り、しっかりとした研修制度もあり、成長性が高く、みんなでひとつになって頑張っていける会社です」(カウンターセールス/20代前半男性/年収300万円/2014年度)
2位:徳島県(仕事のやりがい評価:3.07)
青色LEDを徳島から世界へ広げた「日亜化学工業」の口コミ
「LEDという比較的新しい技術、ますます広がるマーケット、省エネ・環境などの面での社会貢献度の高さ、そういう点でとてもやりがいを感じる」(海外営業/40代前半男性/年収800万円/2015年度)
3位:秋田県(仕事のやりがい評価:3.02)
日本の伝統芸能のすばらしさを国内外に発信する秋田の「劇団わらび座」の口コミ
「文化を売りにしているぶんだけお客様からの感動の声が直にこちらに伝わって、それがこちらのやる気になるので、モチベーションを保ちやすい」(企画営業/20代後半女性/年収160万円/2012年度)
4位:東京都(仕事のやりがい評価:3.00)
世界的ソフトウェア企業の日本法人「日本マイクロソフト」の口コミ
「最新のモバイル、クラウドなどを扱っており、毎日サービスが更新されるため、新しい情報に常に触れていられるのでそういうことが好きな人にはもってこいの環境といえるが、常に自分でアンテナを張っておく必要がある」(システムコンサルタント/40代前半男性/年収1100万円/2016年度)
5位:鳥取県(仕事のやりがい評価:2.99)
因州和紙の里、鳥取市青谷町にある「谷口・青谷和紙」の口コミ
「樹木の表皮からエンドレスで真っ白な紙が出てくる様子はまさに圧巻。他にも立体漉き和紙を手掛けており数多く受賞している。田舎の企業ながら全国各地からの入社希望があり、さまざまな血が通っているのが分かる社風」(技術関連職/30代後半男性/年収300万円/2013年度)