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「平成」選定の立役者語る「『令和』決まって肩の荷が下りた」


<初春の令月にして、気淑く風和ぎ――>

新元号「令和」は、日本最古の歌集『万葉集』の「梅花の宴」の漢文で書かれた序文から採用された。『万葉集』に詳しい上野誠・奈良大学教授が解説する。

「よい月に天気がよく、風が柔らかに頬をなでるような、なんともよい日に親しい友と宴をする――。730年正月13日、九州・太宰府で『万葉集』の編纂者の1人、大伴家持の父である大伴旅人の邸宅で催された梅の花見の宴。そこに集まった32人の歌人が、当時は中国からの外来植物だった梅の木を囲んで和歌を詠み合いました」

新元号には深い意味が込められていると上野先生が続ける。

「新しい時代は、金や名誉ではなく、よきときに、よき友と宴を共にするような穏やかなひとときが人間にとって幸せであってほしいという、考案した方の願いがあると考えています。『令和』には、この2文字を選んだ方の平和を希求する心が表れているのです」

5月1日から令和元年が始まる。

「やっと肩の荷が下りたという思いです――」

こう語るのは、30年前、「昭和」から「平成」への改元に際し、秘密裏に元号の候補案を取りまとめた現場責任者、元内閣内政審議室長の的場順三さん(84)だ。

「いい元号だと思いますよ。日本の古典由来ですし、“令”という字には、神様のおぼしめしというような意味もあります。日本の神様は争わないですからね」

平成への改元は昭和天皇の崩御と関連し、厳粛だった。前回と比べ、今回はお祭り騒ぎだ。

「もっと冷静になってもらいたいと思いつつ、これはこれで経済の活性化にもつながったので、よかったのではないでしょうか。やはりその時その時の時代の流れで、国民の意識も変わっていくものです。これで“僕らの時代はすんだ”と、しみじみ思いました」

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