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大熊町の一部避難解除 経団連の原発運転延長提言は問題

政府は、今日10日、東京電力福島第一原発事故で、福島県大熊町の全域に出ている避難指示の一部を解除しました。除染が終わり、放射線量が低減し、インフラ復旧も進んだためとしています。

あの想定外ということばも出た、東日本大震災に伴う原発事故から、8年経っています。これだけの月日が経ち、ようやく双葉町、大熊町での初めての避難解除、ということです。これまでも、日中の立ち入りは可能で、帰還に向けて夜間も滞在できる準備宿泊の登録は、21世帯48人にとどまり、すぐに自宅に戻る住民は少ないとみられています。

現在も町民約1万人が避難していますが、町内の居住地域の多くは、今回の解除対象ではなく、大半の人達の避難生活は続くことになる、と報じられています。大熊町には、除染で集めた汚染土を保管する中間貯蔵施設があり、汚染土は2045年までに県外に搬出することになっていますが、受け入れる自治体が現れるとは考えにくいとのこと。

8年経っても、自分の家に帰ることには、高い壁が立ち塞がっています。何の罪もない人たちから普通の生活を奪った原発事故を忘れたかのような、政府の再稼働の方針や、先日の経団連の原発運転延長の提言は、大いに問題があると考えます。

経団連は、一昨日8日、原子力発電の安全性確保や国民の理解を大前提に、とはしていますが、原発の再稼働や新増設を真剣に推進すべきだとする政策提言を発表しました。

また、原発について、最長60年の運転期間のさらなる園超を技術的に検討すべきだと言及しています。すぐに廃止は現実問題として難しくても、早期に廃止するために、民主党政権の時に、運転期間は40年とし、原則延長は認めないことを決めたのに、安倍政権では、さらに20年延長することが、当たり前のように行われてきています。

それを前提として、さらに延長することを提言することは、認めがたいと思います。提言には、再生可能エネルギーの拡大に必要な送電線網の整備や老朽化が進む発電所への投資促進など、評価できる方向性もあります。

しかし、原発については、「不可欠なエネルギー源」と位置付け、運転期間の大幅延長の検討や新増設を進める方針の明示を政府に求めています。依然として避難生活を続けているみなさんは、どう受け止めているのでしょうか。

経団連の中西会長は、幅広い層を巻き込んだ議論を訴えながら、脱原発と再生エネルギー推進の政策を提言している民間団体から公開討論を申し込まれたのに、「エモーショナル(感情的)な反対をする人たちと議論しても意味がない」と拒否した、と伝えられています。少なくとも、あらゆる人達との話し合いをしていく必要があると思います。

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