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日本に潜む“事故物件”急増リスク 専用サイト登場で「二重事故物件」など“負の連鎖”に急がれる行政の対応


 多くの人が新生活をスタートさせる今月に入ってオープンした“事故物件”専用の不動産サイトに続々と反響が寄せられる一方、日本が抱えている問題も浮かび上がっている。

 現在23件の事故物件を扱っている「成仏不動産」の花原浩二社長は、「売りたい人と買いたい人のマッチングサービス。買う側の目線になった時に、(割安価格の面で)事故物件を買いたいという人も中にはいるが、事故物件を探せないのが現状。そこを改善していくことが目的。

また事故物件を買い取って欲しいという仲介業者からの問い合わせもあるが、価格設定をしづらい部分も正直ある。まずは事故物件を正々堂々、表に出して販売していきたい」とサイト立ち上げの思いを明かした。

 “縁起が悪い”などの理由から、事故物件は通常価格より1割から5割安く取引されるケースが多い。この傾向について事故物件の情報提供サイト「大島てる」を運営する大島てる社長は「(事故物件の)家賃を下げるのは非常に安易な手法だ。どんな凄惨な殺人事件の現場であっても、誰かしら必ず手を上げてくれる。

一方、安価な物件に飛びつく人間ほど、実は借り手としては危ない。さらに何かトラブルを起こして“二重事故物件化”してしまう構造の背景には、こうした入居者の質の低さがある」と問題点を指摘する。

 総務省統計局によると2025年には日本の3人に1人が65歳以上になり、一人暮らしの高齢者、そして孤独死が増え、事故物件のさらなる増加が見込まれている。


 また潜在的な事故物件リスクとして、度々問題になる「ゴミ屋敷」の存在も無視することはできない。東京都世田谷区にあるゴミ屋敷を訪れたのはテレビ朝日の三谷紬アナウンサー。「見方によっては土嚢のようだ」と形容するほどのゴミ袋の数々が公道にはみ出している光景を目の当たりにした三谷アナが建物に目を遣ると、窓から、玄関から所狭しとゴミ袋が積み上がっていた。近所の方の話では、このゴミ屋敷には高齢男性が一人で住んでおり、夏場に異臭を放つなどの理由により、行政から立ち退きを迫られているという。

 自宅前に姿を現した家主に話を聞くと「立ち退きを迫られるようになったのは、地主が変わってから。もう29年になる。一人で住んでいる」など話をしたが、敷地内からはみ出るゴミ袋について話しを向けると「何が聞きたいわけ? 何が気に障るわけ?」と突然声を荒げ、一転して憔悴しきった様子を浮かべると「もう死んじゃえば終わりなんだから」と呟いた。


行政の縦割り対応、人間関係の希薄化も“事故物件増加”の一因に

 その界隈に古くから住むという男性に話を聞くと、かつては問題が起こるたびに喧嘩をしたこともあったというが、現在は「もちろん近所付き合いなんてない」と冷たく言い放った。さらに「以前は親子で住んでいたから」と続けた男性は「行政が悪いんだよ」と半ば諦めた様子で漏らした。

行政は「(やることは)やっている』の一点張りだとも。さらに話を進めると、ゴミ屋敷の家主はこの場所で以前から布団問屋を営んでおり、数年前まで父と兄と3人で暮らしていたが、数年前にどちらも他界。当時からゴミ屋敷だったようで、父と兄はゴミの中で命を落としていたということだ。

 同じく近所に住む女性は、「ゴミ屋敷の影響で梅雨時期の悪臭はもちろん、ネズミもすごい。ある時はゴミとして捨てた衣類を家主が着ていたこともあり、それ以降は切り刻んだり、油をかけたりしてゴミを出すようにした」と家主の行動は批判するものの、先ほどの男性と同じく「ゴミ屋敷のゴミは3年に1回ほど、ものすごい量になり、通報に応じてようやく対応する程度。言わなきゃ取りに来ない。

世田谷区は何も歩み寄らず、ゴミ屋敷の家主本人にとっても可哀そうだ」と行政への不満を口にした。そんな中、世田谷区はようやく重い腰を上げ、今月1日から「ゴミ屋敷対策課」を設置。対策に乗り出そうとしている。


 最後に再び家主のもとを訪れた三谷アナが、近隣住民が一人になった男性のことを心配していたことを伝えた。すると男性は「身体がこうなっちまった……過去みたいに若けりゃいいけど」と声を絞り出したが、「誰かに助けてほしいか」という問いに対しては「言いたくない」と頑な態度を変えることは無かった。現場を立ち去る際に三谷アナが「また来るからね。元気でね」と声を掛けると、家主は初めて笑顔を見せたという。


 この問題について元東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は「清掃局があって、ゴミを取りに行けと言えば取りには行くが、おそらく区役所の中でもどの部署が担当なのか分からなかったのだろう。こういったものの専門担当など無い」と行政の事情について説明をすると、三谷アナは「地域住民は道路にゴミが出れば道路交通課に電話をするが、駆除に関してはまた別のところに連絡をしていた。縦割りになっていて情報共有もなされていない」と話し、住民の対応や苦労はもちろん、行政の問題点についても指摘していた。(AbemaTV『Abema的ニュースショーより』)

(C)AbemaTV

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日本に潜む“事故物件”急増リスク 専用サイト登場で「二重事故物件」など“負の連鎖”に急がれる行政の対応

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