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- 2019年04月08日 14:50
【統一地方選シリーズ1】 地方議会の低迷は「首長一強」が原因 - 県議選の低投票率、無投票の克服のためにすべきこと
2/2<女性候補が若干増えた以外は低調を極める県議選>
改めて県議会選挙の低調振りを数字で追ってみるとその深刻さが浮かび上がってくる。945選挙区に3062人が立候補しているが、過去最低。無投票は371選挙区(39.7%)に達し、総定数2,227のうち無投票で当選した者は612人(26.9%)といずれも過去最高。新人は1,018人と過去最少。競争率1.34倍も過去最低。つまり、どの数字をとってもその酷さは変わらない。たった一つの良いことは、「候補者男女均等法」の施行もあってか女性の割合が前回の11.6%を僅かであるが上回る12.7%となったことである。
各県別でみると、7割が無投票になった香川を筆頭に岐阜、広島、熊本、愛知の5県で4割以上が無投票で決まり、山形県が17選挙区のうち9選挙区で無投票になったのをはじめ、12県で半数以上の選挙区が無投票となっている。長野県を見ると無投票区は23選挙区のうち9選挙区(39.1%)とほぼ全国平均並みで、残り14選挙区で68人が46議席を争っている。
<安倍一強の前に「首長一強」が定着してしまった地方議会>
国会では「安倍一強」と言われて久しく、立法府が軽視されている。野党第一党の枝野立憲民主党代表は「数合わせはしない」と相変わらず高邁な(?)理屈を述べ続けているが、与党が圧倒的多数を占める今の国会では、最後は与党に数で押し切られてしまう。一強多弱も極まれりである。ところが地方自治体では遥か彼方の昔から「知事一強」なり「市町村長一強」が生じていた。二元制の下、多選を続ける首長、そしてそれに群がる議会最大会派という形が完全に定着してしまい、地方議会は行政監視機能を失い、予算や事業の単なる追認機関に成り下がってしまったのである。他にも政務活動費の不正使用、必然性の欠ける海外視察等があり、有権者が地方議会の無力化に気付いたことから投票率が低下しているとみられる。更に追い討ちをかけるのが、与野党相乗りの首長選である。今回は11の知事選も北海道を除き与野党対決はなく、自民の分裂選挙か無風かのどちらかである。二元代表制の下、車の両輪がともにしみったれた選挙戦となっていては地方の政治は変わるべくもない。
<新政信州で勝利を目指す>
こうした現状を打破するためにも今回の統一地方選で野党が議席数を伸ばし、議会を活性化する必要がある。幸いにして長野県は2010年阿部守一知事を民主党が担ぎ、自民党候補を僅差で破って誕生している。更に、自民党が過半数に達していない数少ない県の一つである。また、長野県では野党共闘のため国民民主党、立憲民主党、連合で新政信州を立ち上げ、県議選にも8人の推薦候補と1人の支持候補を出している。有権者の皆様には、県政でも知事と最大会派の馴れ合いの「忖度」がおこなわれないように適切な判断をお願いするばかりである。(以下2号、3号に続く)



