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米国土安全保障長官が辞任、解任との指摘も 不法移民対策巡り


[ワシントン 7日 ロイター] - ニールセン米国土安全保障長官が7日辞任した。トランプ大統領が優先課題に掲げる不法移民対策の指揮を執ってきたが、メキシコ国境から流入する不法移民の数は急増している。

米政権の高官は、トランプ氏が辞任するよう要請し、ニールセン氏がこれに応じたと述べた。トランプ大統領はメキシコ国境の状況について不満を強めていた。

ニールセン氏(46)は2017年12月に就任。ここ1年は辞任観測がたびたび浮上していた。メキシコとの国境を不法に越えた後に拘束された移民の数が3月に推定10万人と、10年ぶりの高水準となったことを受けて、再び辞任するとの見方が強まった。拘束された移民の多くは米国での難民申請のために中米諸国から北上し不法に入国していた。

トランプ大統領はツイッターへの投稿で「ニールセン国土安全保障長官が辞任する。彼女の働きに感謝したい」と表明した。

トランプ氏はまた、米税関・国境警備局のケビン・マカリーナン局長が国土安全保障長官代行を務めることも別のツイートで明らかにした。

ニールセン氏は7日遅くのツイートで、円滑な引き継ぎを行い、国土安全保障省の主要任務が影響を受けないように10日まで長官職にとどまると表明した。

別の政権高官によると、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は昨年終盤にニールセン氏と口論したのに続き、同氏を解任すべきだとトランプ大統領に助言したという。

ニールセン氏はトランプ大統領に宛てた書簡で辞意を伝えるとともに、一部イスラム圏諸国からの入国規制や不法移民の親子を分離して収容する措置などに反対してきた議会と裁判所に政権に協力するよう訴えた。「次期長官が、米国境を完全に警備する政府の能力を阻害してきた法律の改正に向けて議会と裁判所の支持を得られることを願っている」と表明した。

トランプ氏も7日遅くに「この国は満員だ」とツイートし、議会民主党は「抜け穴をふさぐ」べきだとあらためて訴えた。また、メキシコが米国に入る不法移民にさらなる対策をとらなければ国境を閉鎖するか関税を発動すると再び警告した。

トランプ氏は5日に移民税関捜査局(ICE)の人事を巡り、局長候補とされていたロナルド・ビティエロ氏の指名を突如見送る考えを示し、「一段と厳格な」人物を求めていると明らかにしていた。ICEは国土安全保障省(DHS)の管轄下にある。

トランプ氏はメキシコや中南米諸国から大量に流入する移民の問題は国家の非常事態だと主張してきた。大統領は最近、議会が移民制度の抜け穴をふさぐことができないならメキシコ国境の少なくとも一部を閉鎖すると警告している。

下院国土安全保障委員会ベニー・トンプソン委員長(民主党)は、ニールセン氏の任期は最初から悲惨なものになったとした上で、同氏がトランプ大統領の「非情な政策」への非難の矢面に立つべきではないとした。また、国土安全保障省は長官も副長官も代行が務めることになると指摘し、米国の治安維持のためにトランプ政権は誠意を持って議会と協力すべきだと訴えた。

ニールセン長官は議会でたびたび、野党・民主党による厳しい追及を受けている。

不法移民の親子が引き離されるトランプ政権の「ゼロ寛容」政策への批判が高まったことを受けてニールセン氏には昨年、辞任の圧力が強まった。トランプ氏は6月に親子を同一施設に収容できるようにする大統領令に署名したが、前月の政府の報告書によると、大統領令以降でも200人以上の子供が家族から引き離されている。

*内容を追加しました。

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