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中高年のひきこもり61万人 老親と共倒れの不安

先日、内閣府が、半年以上にわたって家族以外とほとんど交流せず、自宅にいる40~64歳のひきこもりの人が、全国に61万3千人いるという推計値を公表しました。

中高年についての調査は初めてで、男性が76.6%、ひきこもり状態になったきっかけは退職が最も多い、ということです。

就職氷河期を経験したことなども背景にあるとみられ、期間は7年以上が半数を占め、長期化・高年齢化していることが、わかりました。

また、3人に1人が、親に経済的に依存していることもわかり、老いていく親とひきこもる子の孤立と困窮は、80代の親と50代の未婚の子の世帯の困難という意味で「8050(はちまるごーまる)問題」とも呼ばれています。

2015年の若年層(15~39歳)を対象にした調査では、ひきこもりの人は約54万人で、今回の中高年の調査では、これを上回ることになりました。

今回の調査で、ひきこもり状態になったきっかけ(複数回答)は、「退職したこと」36.2%、「人間関係がうまくいかなかった」「病気」がともに21.3%、「職場になじめなかった」19.1%、となっています。

就職氷河期世代にあたる40~44歳の3人に1人は「20~24歳」でひきこもり状態になっていることから、就職活動がうまくいかなかったことが原因の可能性がある、ということです。

父親か母親が生計を立てているとしたのは34.1%で、親の年金が頼りという人もあり、暮らし向きは「下」と答えています。

また、約半数は、関係機関に相談したいと回答していて、若年層より多く、問題が切実なことが、うかがえます。

支援が必要なことは、言うまでもありませんが、長いこと支援対象が30代までに限られていたことや、課題が複数の担当部署にまたがっている縦割りの壁などがあると、指摘されています。

岡山県総社市など、その壁を取り除く試みを始めている自治体もある、と報じられています。

2015年に施行された生活困窮者自立支援法で、40歳以上が支援対象になりました。

しかし、相談窓口を設置しただけで、あまり活動をしていない自治体も多い、とのこと。

生活困窮者自立支援法は、ちょうど私が厚生労働大臣をしていた時に考案していました、その中でも、一人一人に、きめ細かい支援が必要で、抱えている事情はそれぞれ違うので、寄り添って支援できるNPOとの連携が重要と考えていました。

居場所があり、家から出ても大丈夫と思える状態を作るために、行政と市民のNPOの連携した支援が早急に必要だと考えます。

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