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購買力平価を知って入れば外貨投資に生かせる?

「購買力平価の考え方を知っていれば外貨投資に生かせる。そのときの為替相場が購買力平価から大きく乖離していた場合、「いずれ為替相場は本来の水準に戻るはず」と考えて投資戦略を立てられる」(7日付日経電子版「高金利外債に潜むリスク 長期で為替差損の傾向」

「インフレ率が高い国の通貨はインフレ格差分だけ減価する」というのは金融の基本。しかし、この基本原則と購買力平価は必ずしも同等ではない。金融業界に購買力平価を信じる人は多いが、個人的には理論の世界のお伽話だと思っている。

それはさておき、問題は購買力平価を信じている人が多い金融業界が、なぜトルコリラやブラジルレアルのリスクを取る通貨選択型投信などというものを大量に販売しているのか、というところ。

個人投資家が通貨選択型投資信託などを購入するのは購買力平価など知らないからだ。そうした人達に、購買力平価を知っている金融業界の人間が投資を勧めていたとしたら問題だ。

一方、購買力平価をよく知らない営業マンが顧客に投資を勧めていたとしても、それはそれで問題。営業マンは一応証券外務員資格を持っているのだから。

要するに、知っていて勧めるのも、知らないで勧めるのも問題だということ。

「購買力平価の考え方を知っていれば外債投資に生かせる」かもしれないが、通貨選択型投資信託の販売には支障にしかならない。

営業マンが知っていれば顧客に損をさせる可能性が高いものを販売するのは憚られるし、顧客が知っていればこんな商品を購入する可能性が下がるからだ。

「購買力平価の考え方を知っていれば外債投資に生かせる」と暢気なことを言えるのは、販売にも投資にも関わらないですむところにいる人達くらいである。

インフレ格差が長期的な為替レートを決めるのだとしたら、世界で最もデフレに近い円を売って、外貨投資をするする必要性は何処にもない。なのに「貯蓄から投資へ」というスローガンのもと、海外投資は増えている。

しかも、公的年金を運用する「世界最大の投資家」で当然購買力平価を知っているはずのGPIFは、昨年末時点で運用資産の17.41%、26兆3,484億円もの資金を外債投資に振り向けている。

Why Japanese people?

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