元SMAP中居正広さんの番組「金スマ」で、昭和の大人気番組「8時だよ全員集合」をしていた、ドリフターズのいかりや長介さんと志村けんさんの話をしていて非常に興味深かった。
最近の世代はともかく、昭和世代にとっては国民的有名人ともいえる絶大な知名度のある2人で、ドリフターズの「全員集合」はめちゃめちゃおもしろい画期的番組だった。
でも、すべていろんなことがはじめからうまくいっていたわけではなかった。
お笑い界の重鎮ともいえる志村けんは、なんとドリフターズでは見習いだった。でも、見習いで若手だったけどそのおもしろさが買われて、次第に5人の中でも中心的な役割を果たすようになる。
すごいよな。
見習いから実力でのしあがったわけだ。
そうした若手を抜擢したリーダーのいかりや長介さんもすごい。
番組作りへのこだわりは半端なく、「木曜会議」ではいかりやさんがうんといわなければ終わらなかったという。
笑いをとるために自らのキャラ設定をして、メンバーに役割分担を行い、国民に笑いを提供し、人気国民番組へと育て上げた。
でもそんなすごい番組でも衰えがやってくる。
裏番組の台頭。
マンネリ化。
リーダーいかりやさんの気持ちの衰え。
一方で勢いにのる若手の志村けんさん。
そして「非情」というか仕方のない世代交代。
人気の番組は終わりになり、その後の番組はドリフターズ5人全員ではなくおもしろい二人、志村けんと加藤茶だけではじまることになった。
仕方がないよね。
今までどれだけ5人としておもしろく、リーダーが引っ張ってきたとしても、国民的人気番組になったとしても、衰えれば世代交代せざるを得ない。
じゃあ志村けんさんがその後順風満帆だったかといえば必ずしもそうではなく、期待とプレッシャーの中、新番組に知恵をしぼったり、その後も人気にもなったが、Wikipediaを志村けんの項目を読むと興味深いのだが一時期スランプやあまり人気のない時期もあり、しまいにはそのせいで死亡説まで流れた。
あの国民的人気者の志村けんさんでさえ栄枯盛衰があったのだ。
リーダーのいかりや長介さんもしかり。
お笑いから俳優に転身したもののはじめはうまくいかなかった。
これだけ栄光的実績がありながら「第二の人生」はまた違う道で一からのスタートだった。
いかりやさんといえば「踊る大捜査線」の名演技が印象深いが、お笑いから俳優として苦しい時期を乗り越え再び成功をかちとった。
なんかすごいよね。
ここまで人気になった人ならもうドリフターズだけで、全員集合だけで一生安泰みたいに思うけどそうではなかった。
むしろ、かつての栄光が輝かしければ輝かしいほど衰えていった時の苦悩は深いものになるのではないか。
そう思うと私たち一人ひとりもずーっとうまくいくとか、何か1つがあたって一生安泰なってことはなく、日々悩み、苦しみ、考えながらも過去の成功や過去の栄光にしがみつくことなく、新しい可能性を新しい道を探っていくことがまた新しい楽しい人生を呼び寄せるのかな、なんて思った。
この番組をみて思い出したのはこの歌詞。
花にも人間にも咲き誇るピークありこの曲は私が作詞作曲した
全盛期過ぎれば華々しい季節終わる
あんなにも輝いて
注目されていたのに衰えてる
太陽に負けないひまわり
青空に映えて輝く
今ではしおれたひまわり
強さの面影なく枯れてる
短い時間でいい 花咲かせ
見頃を過ぎればただの人
栄光大き過ぎれば哀れさも増す
全力尽す 咲き乱れて
記憶残り 散ればいい
「ひまわり」という曲です。
ぜひ聴いてみてください。