記事

4度目の逮捕は自白を獲得するための逮捕だなどと仰る方がおられるが、ゴーン氏はそんなに柔ではない

私たちが目の当たりにしているのは、闘う弁護人と闘う被告人の最強コンビである。

4度目の逮捕は、自白させるための逮捕だなどと仰る方がおられるが、それはないな、というのが私の見立てである。

弱い人たちは、損得を考えて時には捜査当局に迎合してしまうことがあるが、ゴーン氏はそういうタイプではない。
闘争心の塊のような人だから、トコトン無罪を主張するだろうし、検察当局の非を訴えるはずである。

弁護人も然り。

ゴーン氏が自分に不利な供述をするはずがないのだから、ゴーン氏から自白を獲得するために検察当局は4度目の逮捕に踏み切った、などという観測が当て嵌まるはずがない。

今回の逮捕は、どう見ても、証拠隠滅等の行為をさせないための身柄拘束でしかない。

弁護団は裁判所の懸念を払拭するために、ゴーン氏が事件関係者との接触をしないことや、監視カメラの設置や弁護人の法律事務所以外でのパソコン等の使用の禁止や弁護人によるゴーン氏の動静監視報告などを裁判所に申し出ていたようだが、どうやらゴーン氏は弁護人の法律事務所での携帯電話の使用や外国の報道機関との接触や動画の撮影、さらにはツイッターでの発信などもしていたようだ。

保釈出所中のゴーン氏の行動を検察当局や裁判所がどの程度把握していたのか分からないが、検察当局として、ゴーン氏が万一、証拠隠滅まがいの行為に及んでも検察当局にはこれを有効に阻止する方法がない、などと懸念した可能性がある。

弁護団が、保釈中の再逮捕は異例だ、証拠があるのなら追起訴すればいいだけのことだ、などと抗議したくなるのは分かるが、ゴーン氏に係る特別背任事件の越境性、複雑性などを勘案すると検察当局がゴーン氏の身柄確保を特に必要としていた事情も理解出来ないわけではない。

何にしても本件についての次の法的攻防のポイントは、裁判所がゴーン氏について勾留を認めるかどうかである。

日本の刑事司法に係る様々な問題点が浮き彫りになる事案になりそうなので、部外者ではあるが、引き続き注視することとしたい。

あわせて読みたい

「カルロス・ゴーン」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。