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いずれ誰もが"脳に電極を刺す"時代になる

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■「ロボット税」の必要性を説くビル・ゲイツ

しかし反面、否定的立場に立つ人がいるのも事実である。

代表的なのはマイクロソフト創業者ビル・ゲイツだ。もともと彼は「AIは危険である」という立場を取っている。その技術的能力は認めつつも、現段階以上の進化を遂げることを不安視していた。

ゲイツは2017年、米『クオーツ』誌のインタビューで、ロボット税の導入の必要性を説いた。働いて税金を支払っている人間がロボットに置き換えられたところに、同等の税金を課すべきだという。

人間の労働者に置き換わるAIロボットを運用している企業や自治体に、一定の課税負担をかけることで、AIの進化速度を抑制する狙いがあるという。その税収で人間のための職を新しく生みだすべきだと、ゲイツは述べた。

AIの進化よりも、人間へのケアの方が先だという意見なのだろう。

■税収を増やすならアマゾンやグーグルに稼がせてほしい

この意見には同意できない。国にお金を集めても、ロクなことがないからだ。もうこれ以上、変な税収で国家を焼け太りさせるべきではないだろう。

そんなお金があったら、アマゾンやグーグルにもっと稼がせてほしい。先進的なIT企業にお金が集まる方が、よほど世の中のイノベーションの助けとなるだろう。

堀江貴文『僕たちはもう働かなくていい』(小学館新書)

スウェーデンの哲学者ニック・ボストロムは、AIの進化する果てには「ディストピア」が待ち受けると想定している。宇宙物理学者の故スティーヴン・ホーキング(彼もAIの進化には否定的だった)ほか、ボストロムの提唱する説を支持する知識人も少なくないようだ。

昨今、噴出している「AIに仕事を奪われる」という言い方も、AIを否定的にとらえたい人たちがこぞって広めようとしている言い回しだろう。どんな意見を述べようと自由だが、残念な気持ちだ。

来るべきテクノロジーの進化によってデザインされる新たな社会を、知識人が否定的にとらえてどうするんだ? と思う。問題提起を繰り返し、時々の知恵や技術を用いて、軋轢を乗り越えながら、社会をよりよい方向へと導いていくのが、人間ではないか。

時代の潮流が変わっていく際の、言いしれない恐怖や不安の原因を、AIのせいにしてはいけないと思う。

■「脳に電極を刺しますか?」と問われる未来

カーツワイルは、脳に電極を刺すことを厭わないと語った。それは、いずれ世の多くの人々が、「脳に電極を刺しますか?」と問われるだろう、そう遠くはない未来を示唆している。

AI研究の権威は、すでに「人とAIが同期する姿」を、見据えているのだ。しかも、それが実現すれば、人間の知能は現代の数千億倍まで“拡張”されるという。

同期の仕方についてはさまざまな議論を呼ぶだろうが、脳に電極を刺さないまでも、BMI(ブレイン・マシン・インターフェース=脳と機械をつなぐ技術)では、ヘッドギアを装着するだけの方法の研究も進んでいる。

いずれにせよ、AIと同期する者としない者の知能の格差が、驚愕のレベルになることは間違いないだろう。

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堀江 貴文(ほりえ・たかふみ)

実業家

1972年、福岡県生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。ライブドア元代表取締役CEO。東京大学在学中の96年に起業。現在は、ロケットエンジン開発やさまざまな事業のプロデュースなど多岐にわたって活動。会員制コミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」や有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」も多数の会員を集めている。

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(実業家 堀江 貴文 撮影=小学館写真室)

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