記事

サポステは失敗だった~40才以上ひきこもりが61万人。「居場所」に予算を

■61万人!

内閣府の最新調査で、40才以上のひきこもりの方が61万人いると推計できるという結果が出た(内閣府調査の中高年ひきこもり「推計61万人」報告で見えた、人は何歳からでもひきこもる現実)。

この数字自体に僕は驚かない。この61万人と、39才未満の50万人ほどを重ねれば100万人を超え、これでようやく調査が実態に追いついたと思っている。

精神科医の斎藤環氏もTwitterで、

この調査方法でこの数字は驚き。20年前に提唱した「ひきこもり100万人説」が期せずして実証された形になったけど、これで間違いなく200万人以上はいると確信した。

出典:斎藤環

と書いており、以前からの氏の主張がやっと裏付けられたかたちだ。

僕としては、ここ10年ひきこもり支援の中心だった「地域若者サポートステーション」が、僕も含めた多くの方々が指摘し続けた通り、「失敗」だったと断言せざるをえない。

当然サポステの支援メニューの中で自立できた若者もたくさんいるし僕も何人も知っている。ただこの記事(数が「ソーシャルインパクト」か?~支援なんて、結局は「偶然の他者との出会い」にも以前書いた通り、サポステの就労支援だけでは対応できない大勢の若者たちがいる。

■「居場所」というスモールステップ

それらの若者は数回サポステを訪れはするが、「就労」段階に自分がまだ到達していないことを感じ取り、すぐに離れていく。そして40才を過ぎて、再び「潜在化」していく。

もちろん上に書いた通り、サポステのキャリアカウンセリングや支援メニューに適した若者もいる。問題は過半数(以上?)の若者が、サポステを訪れても続かないということだ。

あるいは、現在の自立支援サービスはサポステが中心のため、そこで行なわれる就労支援段階にまだ到達していない若者は、仮に意識が「外」に向き出したとしても、最初から諦めるということだ。

つまりは、「居場所」を利用した「日常生活支援」を経験する段階にある人々が大量に存在する。

「スモールステップ」として、家から出てきた段階の次に居場所を設定し、そこでゆっくりと日常生活の体験(調理や清掃や身近なカラオケなどのレクリェーション体験)をし、次の段階である就労に向けてゆっくりと準備をする。

こんな当たり前のことが、これまで無視されてきた。

やはり「就労」に対して行政や保護者の食いつきがよく、その食いつきのよさそのものが当事者には「地雷」となり、支援サービスから遠ざかってきた。

■その浮いた分を居場所や発達障害支援センターに

この際、サポステ側から「我々のサービスには限界がありました」と告白し、予算の大幅削減を求めたらどうだろう。

そして、サポステが縮小した分を、地域で地道にがんばっている「居場所」に助成金を分配したらいいと思う。30億円くらい配ったらいいのだ。

同時に、発達障害支援センターを倍増させ、発達障害をもっと身近に感じ取ることができるような地域づくりもアリだと思う。

そういえばこの前、某行政で行なったケース検討会議において、発表者の某サポステ責任者が発達障害支援のことを知らないことにも僕はビックリした。

発達障害を知らずしてひきこもり支援や若者支援ができるのだろうか。

その意味でも、「一部」には効果のあるサポステは、その「一部」限定の予算に縮小し、その浮いた分を居場所や発達障害支援センターに回していただくことを切に願います。

※Yahoo!ニュースからの転載

あわせて読みたい

「ひきこもり」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    バレてる? ポルノサイト閲覧記録

    島田範正

  2. 2

    進次郎氏「デキ婚」に伯母が激怒

    SmartFLASH

  3. 3

    香港巡り日本が中国に絶妙な指摘

    やまもといちろう

  4. 4

    香港デモの対応に困り果てる中国

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

  5. 5

    毎晩の営み要求に外国人若妻嘆き

    幻冬舎plus

  6. 6

    韓国大使に一喝 河野外相を称賛

    一般社団法人日本戦略研究フォーラム

  7. 7

    反日精神を批判する韓国の講義

    一般社団法人日本戦略研究フォーラム

  8. 8

    日本中があおり運転に激怒する訳

    PRESIDENT Online

  9. 9

    N国「ひとり放送局」詐欺行為か

    文春オンライン

  10. 10

    埼玉県知事選の流れはほぼ決まり

    早川忠孝

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。