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IT 復興円卓会議「政治」 7/10

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 IT復興円卓会議「政治」の第7回。
 藤末建三民主党参議院議員、高井崇民主党衆議院議員、世耕弘成自民党参議院議員、池田信夫さん、菊池尚人さん。

周波数オークション

—総務省が政府の政策仕分けの提言を事実上無視する形で、直近の3.9世代ではなく、第4世代の携帯電話から入れるということで議論は進んでいるようですが、オークションで入って来たお金はどう使うのかがまだまとまっていないようです。(中村)

—入ってくる免許料を一般会計に入れるか特別会計に入れるかに総務省の方はこだわっているようですが、それはどうでもいいことだと考えています。何割かは今の電波利用料の代わりに免許料を事実上の特別会計に入れてITの予算に使うということは何ら問題ないことでしょう。なぜなら目的は国庫収入を得ることではないですから。
目的はとにかく競争促進することと、たくさんの電波を速やかに利用可能にすることです。今電波を持って居座っている人たちをどかせるということも重要なのです。私は10年前逆オークションというのを提案したことがあります。それは電波を持っている人たちにお金を渡して、その場からどいてもらうということを意図していました。今回900MHZ帯で、不透明なやり方で2100億円という上限を決めてしまったものですから、あれでは明らかに2100億円に張り付いてしまいます。そのあとはデューティコンテストになってしまうのです。これではオークションでもなんでもありません。
従って、こういったやり方はやめ、マーケットで決めてやることが大事です。マーケットで最初にルールを決めてやれば、いちいちチューニングをしなくても、自動的に新しい帯域を開放する立ち退きの仕組みが出来上がる可能性があるのです。立ち退きの仕組みを考えることが必要なのです。(池田)

—最初におっしゃった財源をどちらにするかというのは、霞が関で言うと総務省か財務省なのかということですね。ここの折り合いがつけば進むということなのでしょうか。(中村)

—池田さんのように、国庫収入は二の次で、透明性と効率性の確保が目的だと言い切る人が少ないように思います。(菊池)

—財源が乏しいので奪い合いになってしまうというのはしょうがないという面もありますからね。今電波を持っている人たちにお金を払うこと自体への反対論も当然あります。なぜなら彼らはタダで電波を使うことからスタートしているわけですから。
しかし、例えば数十億円を彼らに渡して電波を開放し、国民にとって大きい価値があるのであればそれでいいのではないでしょうか。同じ発想で言うと、全体としてみれば国民にとって何兆円もの価値があるので、総務省のポケットに数百億円を入れるのは安いものでしょう。(池田)

—オークションをすると何兆円になるとして、しかしそれが国民の携帯の利用料などに跳ね返ってくるということはないのでしょうか。(中村)

—それはありません。理論的にもありませんし、現実にオークションをやった国とやっていない国を比較した研究もありますが、オークションをした国の方が、国民が電波に使うお金は安くなっているのです。なぜなら免許料は最初に支払う固定費ですよね。この固定費を取り戻すために値上げをしてしまうと、他の業者との競争に勝てないことになってしまうのです。
そして、オークションをすると何が起こるかというと、既存業者と違う業者が市場に入ってくることになります。例えばアメリカではマッコウセルラーという全く関係の無い業者が市場に参入してきました。彼らは1ドル携帯などのビジネスを行い、業界水準が乱れ、結果利用料金が下がりました。ですから今回のオークションで既得権を持っていない、例えば外資系、チャイナモバイルなどが参入し、彼らが日本の業界水準を無視してビジネスを行えば、現在ある談合の輪も崩れていきます。ですから競争を促進するということが目的なのです。(池田)

—とすると、今の話ですと、もしかして外資系企業が市場に参入した方が国民にとって良いのかも知れませんね。(中村)

—私は外資系への一定の規制は必要だと思います。日本は何もないのです。アメリカにはエクソン・フロリオ条項という伝家の宝刀がありまして、国防上の懸念ということを振りかざして全て止められます。(世耕)

—日本にはなぜそういった条項のある法律がないのでしょうか。(菊池)

—日本にも外為法がありますが、これは竹光のようなものですから抜いたことがありません。(藤末)

—皆さんそんなに心配することはないと思いますよ。むしろ日本がマーケットとしてジャパンバッシングの対象のような状態になってしまっているので、外資が入ってきてくれることは、私は1ユーザーとしては大賛成です。ただ、業界が一番恐れているのはチャイナモバイルの参入でしょうね。(池田)

—かつてヨーロッパで何兆円という数字はありましたが、今の4Gからの帯域のみでその数字は期待できないですよね。ですからこの先どういう帯域を空けていくかが重要だと思っています。そして池田さんは、財源は二の次だとおっしゃっていましたが、私は財源にすることには思い入れがあります。と申しますのも、私は国会議員になる前総務省で働いておりましたが、私が総務省、当時は郵政省でしたが、入庁した際からIT分野の予算は増えていないのです。アメリカや韓国ではIT分野への予算がどんどん増えているという世界的な潮流の中にあっても、です。(高井)

—実は予算は増えているのです。しかし農水省だとか、バラバラに予算がついてしまっていることが失敗でした。(世耕)

—ええ。ですので、縦割り行政で各所バラバラにやるのではなく、世耕さんがおっしゃったようにIT戦略本部のようなところが力を持った上でコントロールをする。そしてそこに財源をつけてあげることが重要だと思っています。そうじゃないと予算の振り分けは難しいです。ですからオークションというのはIT分野の成長に役立てる財源を持たせるチャンスなのです。(高井)

—私はなんで総務省が言わないのかと思っていることがあります。オークションに対する有力な反対論は、オークションというのは本来育成しなければならない通信産業に対する課税であるという論なのです。さっき高井さんがおっしゃったように、オークションで課税することが避けられないのであれば、IT分野に還元するという仕組みとワンセットにすればそういった反対も避けられます。(池田)

—成長分野の資金をばら撒きに使ってはならないということですね。(菊池)

—成長分野に還元し、成長分野で税収を上げることが重要です。(高井)

—ポルトガルは周波数オークションのお金でデジタル教科書を配布したりしています。知恵の出し所はあると思います。(中村)

—役所の人々にインセンティブを与えないといけないと思います。官僚を人参でもって動かす仕組みをつくるのがいいのではないでしょうか。(池田)

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