
[ムンバイ 26日 ロイター] - インド最大の銀行詐欺事件に関与したとして国際手配され、英国で逮捕された宝石商の富豪ニラブ・モディ容疑者(48)が所有していた貴重な油彩画の競売が26日、税当局の主催で行われ、総額約800万ドル(約8億8000万円)で落札された。
税当局は競売の専門業者サフロナートを指名し、ムンバイで68点が競売にかけられた。
インドで最も洗練された画家の1人とされる19世紀の画家ラジャ・ラビ・バルマの作品は1億6100万ルピー(約2億5800万円)で落札された。しばしば単色で描く抽象画で知られる近代画家V・S・ガイトンデの作品は370万ドル(約4億1000万円)の値が付いた。
サフロナートのディネシュ・バジラニ最高経営責任者(CEO)によると、競売にかけられた作品の8割以上が落札された。
税当局による競売は通常、不動産や金および高級品で、美術品の競売は初めてという。 今回の競売では、730万ドル(約8億円)の落札総額が予想されていた。
モディ容疑者は昨年英国へ逃亡し、先週英当局に逮捕された。容疑については政治的な意図があるとして否定している。