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【マクドナルド】、IT化で最大規模の買収!視野狭窄&フォーウォールズ思考になるな?


■外食チェーン最大手のマクドナルドは25日、人工知能(AI)を利用して顧客別にパーソナライゼーションを提供するプラットフォーム開発のダイナミック・イールド(Dynamid Yield)を買収したことを発表した。

買収額は明らかにされていないものの事情に詳しい関係者の話では3億ドルとなり、マクドナルドにとってここ20年間で最大規模の買収となる。

マクドナルドはダイナミック・イールドの技術でデジタルメニューのパーソナライゼーションを進める。

2011年創業のダイナミック・イールドは、AIを使い利用者ひとり一人に最適な買い物体験をもたらすパーソナライゼーション・ツールを提供している企業。

イケアやセフォラ、アーバンアウトフィッターズなどの小売りからゲーム、金融、旅行、メディアなど世界300社と提携。同社はこれまでに累計8,330万ドルを調達しているという。

マクドナルドがダイナミック・イールドを買収した理由は店内キオスクやドライブスルーにあるデジタルメニューボードを最適・強化するため。天候や時間、店舗の客数や混雑具合、近くで行われているイベント、さらには前年同日の売上データ等のトレンドに応じてメニューボードに表示するメニューを変更する。

おススメのメニューを含め、個々の顧客に最適な体験を提供するのだ。

例えば寒い日にはコーヒーの表示、暑い日にはアイスコーヒーやアイスクリームの表示を増やすことが可能だろう。また午後5時頃にドライブスルーでハッピーセットを購入する顧客には小さな子供を持つ若い親だと考えられる。したがって彼らの夕食用にビッグマックセットを進めるという具合だ。また顧客の注文に応じた追加メニューをすすめることも可能となる。

AIによるパーソナリゼーションはデジタルメニューボードにとどまらない。マクドナルドでは、同社のアプリで注文と決済を事前に済ませておくことで混雑時のレジ行列に並ぶことなく商品を受け取れる「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」を行っている。

「ジオフェンシング(geo-fencing)」技術を採用したモバイルオーダーから、店内で食事を行う顧客に対して、デザート等の追加注文を提案できるのだ。

 マクドナルドが企業を買収するのは大変珍しい。見方を変えれば、IT企業を買収しなければならないほど大手外食チェーンもIT化を急いでいるということなのだ。

トップ画像:マクドナルドはダイナミック・イールドを買収したことで、AIを利用したデジタルメニューボードを最適化を図る。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。英語でリアル店舗のことを「4ウォール(4-wall)」と表現することがあります。文字通り「4つの壁」という意味ですが、壁のない、つまり限界のない商品数を扱うECの対ワードになっています。実店舗は壁で囲まれているから箱となり限界のある商品数ばかりか、思考も閉ざされてしまうという暗示もあります。英語には「箱の外を考えろ(Think outside the box)」があります。

つまり「既成概念にとらわれない考え方をする」 「型にはまらない思考をする」 ということ。日本人は何か一つのことを追求する職人気質なところがあります。「原理原則」や「基本」のワードが大好きな日本人は、こだわりすぎて「○○道」にまで昇華させてしまいます。いい面も多いですが、視野狭窄になってしまっていたりします。海外流通視察だったら、売り場しか見ない、食品スーパーだったら同じスーパーマーケットしか視察しない、小売しか知ろうと知らない。アナログはアナログということ。

⇒アメリカ小売業界では4つの壁を壊して箱の外で考えなければ生き残っていけなくなっています。その兆候として実際にチェーンストアの多くが大量閉店から企業清算にまで追い込まれています。当ブログではアメリカ小売業について取り上げていますが、最近ではモバイルオーダーを拡大する外食チェーンやテーマパークの話題からIT化を進める映画チェーンやスポーツアリーナまで情報発信しています。なぜならば消費の仕方が変わってきているからです。

これまでのように業種業態ですみ分けることができなくなっています。「買い物は売り場で」というのはボックス思考であり「生鮮品の買い物は食品スーパー」という考えは4ウォールです。少なくともこれからの世代はそういった境界線を作った思考での買い物はしません。実店やオンラインなど様々なチャネル(販売経路)を組み合わせ、いつでもどこでも顧客が好きな時に注文ができて、自由に決済方法を選び、都合のよい時に都合のよい場所で受け取ることができるシームレスな買い物をしますから。

 オムニチャネルショッピングにAIを使ったパーソナライゼーションが小売業界に浸透するのも時間の問題です。少なくともアメリカでは箱の外を考えるようにしましょう!

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