
[ソウル 26日 ロイター] - トランプ米大統領は2月の米朝首脳会談で、北朝鮮が核実験を再開した場合に適用する「撤回」条項を設けることを条件に制裁緩和に柔軟な姿勢を示した。北朝鮮政府高官の発言を韓国メディアが報じた。
北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が3月15日の記者会見で発言した内容を韓国メディアが新たに報じたところによると、2月にベトナムで開かれた米朝首脳会談でトランプ大統領は制裁緩和に柔軟な姿勢を示した。
しかし、聨合ニュースやニューシスによると、崔次官はポンペオ米国務長官とボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が「障害を作った」と述べたという。
2月の米朝首脳会談は物別れに終わったが、北朝鮮はトランプ大統領について前向きな発言を続けており、崔次官は会見で両国首脳の「相性は不思議なことにすばらしい」と述べたと報じられている。
会見後の当初の報道では、トランプ大統領が制裁緩和に柔軟との崔次官の発言は伝えられていなかったが、この点について説明はされていない。
今回新たに報じられた内容によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は2回目の米朝首脳会談を実現する上で国内で「強い反対と困難」に直面したもようだ。聨合ニュースによると、崔次官は会見で「国民、特に軍部と軍需産業は、核能力を決して放棄してはならないと主張している」と述べたという。