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またも大爆発、中国では当局が危険知って動かず

 62人死亡、600人以上負傷で重体34人と報道された中国江蘇省塩城の化学工場大爆発。断片的ながら伝えられる現地情報から、あまりにもお粗末な工場安全管理であり、当局はそれを知っていたと判明しました。死者165人、行方不明者8人、負傷者798人を出した天津大爆発事故の教訓は生きていなかったようです。

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 事故は21日午後2時48分ごろ工業団地で起きており、工場周辺の16社も壊滅的な被害を受け、数キロ離れた民家の窓枠が多数、爆風で壊れています。上の写真のように跡には巨大な穴が出来ており、AFPは「中国史上最大級の被害をもたらした産業災害」と報じています。中国国内の最新ニュースをネット検索すると、3月22日「中央網」(中国語)が原因をこう推測しています。爆発は2回でした。
 《情報筋によると、事故の原因は、プラントから漏れた天然ガスがニトロベンゼン製造装置の爆発を引き起こし、それがメタノールとベンゼンの貯蔵タンクの燃焼爆発を引き起こした》
 3月21日の「経済観察」(中国語)は、労働安全の国家管理局が2018年1月に徐州など5都市で18化学工場を検査して208の安全不備を見つけたと伝えています。爆発した工場は中でも特筆もので13の問題点があったと言います。
 《(1)主担当者は、安全に関する知識および管理能力についての資格がありません。(2)機器の特別な操作担当者のうち1人だけが証明書を取得、安全生産作業の実際のニーズを満たすことはできません。(3)生産設備の操作手順が完全ではなく、ベンゼンタンク区域の操作手順や技術仕様がなく、パトロール検査システムも検査のための特別な要求もない》
など、いずれも目を疑うような指摘です。これだけ知っていて抜本的な手を打たなかったとは信じられません。

 訪欧している習近平総書記の重要指示「潜在リスクの洗い出し強化」などを受けて、人民日報は24日付で北京市が「危険な化学物質の安全性検査を開始し、法律や規制に違反した企業はすべて厳格かつ高レベルの罰金の対象」との方針と伝えています。  2015年の天津大爆発事故を取り上げた第493回「天津爆発、中国の安全管理は文明国レベルにない」では次のように書きました。

 《青酸ソーダとも呼ぶ猛毒シアン化ナトリウムについては許可貯蔵量の30倍以上と言われ、水が掛かれば爆発的に発火する金属ナトリウムや、爆薬の原料になり210度で爆発する硝酸アンモニウムにしてもこれほど大量に貯蔵しておくとは信じられません。倉庫会社の幹部役員が元・天津港公安局長の息子であり、コネで許可を得ていたとの証言が出ています。法律で住宅地区から1キロ以内には建設不可のはずが、マンション群から600メートル近くに造られました》
 今度も当局は危険性を知っていたのでした。見逃したのはワイロでもあったのか、あるいは天津のようにコネだったのか――上がどう厳しく指示しても下々に各々に対策がある中国では、潜在的な危険性を除去するのは至難です。

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